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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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2,3日後…。
六はの2人は、元の仲のいい2人に戻っていた。
大掃除もすっかり終わり、大量の物で埋まっていた彼らの部屋は、すっきり片付いた。
…コーちゃん増殖計画の件はどうなったか?
これは、伊作の懐がさみしいため、必要なものが調達できないという理由でお預けとなったようだ。
…留三郎のアヒルは…?
すべて倉庫に片づけられ、部屋には修理などの理由がない限り、持ち込まないということで決着が付いた。
結局六はのスタンドまで出した喧嘩は、2人とも譲歩する形で、仲直りすることとなった。
こうしてまた、忍術学園に新しい年がやってくる。
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留三郎 スタンド:メンコイ・ヨーグ
(主に用具委員1年生のあつまり。特にしめりけ要素を強化すると対・立花仙蔵に有利。
普段は学園内を自由にはしゃぎまわっているが、留三郎の掛け声でわらわらと集まってくる。
委員会活動中でなくとも、ちびった・ナメさんが脱走・お菓子が食べたいなどの現象が発生すると自動的に集まってくる。
機嫌が良ければ、3年生の富松作兵衛もくる。
『用具委員☆しゅつど~う』で、敵に右手でぽかぽか♪左手でぽかぽか♪攻撃をする。
また、必殺技『ハグミコイコーイ』を発動すると、1年は組がもれなく集まってくる。)
伊作 スタンド:ゴッド・オブ・フウン
(伊作に生まれつき憑りついている不運の神。その姿は落とし紙に似ている。
本体の伊作が温和な性格のため、普段は本体やその周囲にしか不運をもたらさないが、
伊作が怒りや憎しみなどの感情をもつと、特定の相手に連続して不運な出来事を起こすことができる
必殺技『”ウン”がつく』が使えるようになる。)
《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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喜三太「食満先輩~大丈夫ですか~?」
留三郎「あぁ…尻が痛いやら恥ずかしいやらで大変だが…大丈夫だ…。」
しんべヱ「でもどうして伊作先輩、あんなこと言ったんだろ?」
平太「…食満先輩にに対しては、本気でぶつかることにしている、なんて言ってたけど…。」
喜三太「でも、本気の喧嘩って言ったってスタンドで怪我させたらいけないよ~。」
作兵衛「こら、お前たち!見舞いに来たのか、騒ぎに来たのか、どっちなんだ!」
わいわい議論する3人。留三郎の身の回りを片づけながら、作兵衛がそれを注意している。
留三郎「いいんだよ。先にお前たちを呼んだのは俺だし、伊作のスタンドは、憎しみの心がなければ命にかかわるような怪我はしない。
大体、あいつは平和主義者だからな。よっぽどのことがなけりゃ人を憎んだりしないよ。
それに昔は伊作は大人しくてな、俺の方が一方的にちょっかい出したりしてたんだ。
よく俺だけ言いたいこと言って、伊作はその半分もしゃべらないなんてことあったからな。
その時の分を今、返されてるんだよ。」
今日は急に呼び出してすまなかったな。ほら、もうそろそろ夕飯の時間だ。遅れて食いっぱぐれてもしらないぞ?と留三郎は言い、
下級生を食堂に送り出した。
今日のメニューの予想や自分の食べたいものを言い合いながら、4人分の足音が遠ざかっていく。
その声を聴きながら、留三郎は自分たちが同じ年の頃を思い出していた。
留三郎(…昔は本当に一方的にしゃべってたな…えらそうに…自分の意見でしかないのにさ…。)
不運のせいで何事にも投げやりになっている伊作を見た時には、…こうまくしたてた。
『お前はツイてないだけだろ!?何で頑張ること、やめちゃうんだよ!!
一生懸命勉強して、薬草の名前全部覚えたじゃないか!!これでみんなの役に立てるって言ってたのに!!
失敗するのが嫌だからって、頑張るのまでやめるのかよ!!
そんなことしたらお前、ただツイてない奴から、中身もダメなやつになっちゃうんだぞ!!
そんなに全部不運のせいなら、俺に半分よこせよ!!
今より半分しかなかったら、頑張ったって無駄だなんて言えないだろ!!』
そして思いがけず、本当に不運が半分こになり、自分のせいで迷惑をかけたと泣きながら謝る伊作には…
…たぶん後にも先にもないぐらい、思ったことをぶちまけたと思う。
自分の頭にある言葉なんて少なかったが、それでも自分の中に出てきた言葉を、全部吐き出した。
『俺はかわいそうだと思ったから不運を半分くれって言ったわけじゃない!!
不運のせいで~不運のせいで~なんて言ってる伊作を見るのは、俺大っ嫌いなんだ!
だから半分こしたんだ!!
同じ量の不運でさ、俺は頑張ってるのに、お前が頑張れないなら、結局はお前が弱虫なんだ。
難しいことはわかんないけどさ、少なくとも俺は伊作は弱虫だと思って、不運全部返すぜ!!
それから他の奴が悲しいとか苦しいって言うと、ものすごく同じ気持ちになるみたいだけど、基本的にそいつの問題だからな!!
助けるのはいいことだけど、お前も一緒に悲しがったり苦しがったりしなきゃいけないってことはないんだよ。
ほら、前にろ組のやつにさ、困ってるからって必要以上に世話焼いてたら、最初はありがとう言ってたけど、
あいつお前にべったり頼っちゃったし、結局そいつ自分で自分のことしなくなっただろ?
しまいには世話焼いて当然みたいなことまで言ってきたじゃないか。
助けることと甘やかすことの区別ぐらい、ちゃんとつけとけ!!
じゃないと、伊作までずるずる引き込まれてっちゃうからな!!俺、嫌だぜ!!
あと俺には言いたいことがあったらはっきり言え!
なんでかお前は、他の奴の気持ちをすぐにわかっちゃうみたいだけど、俺は言わないとわかんないからな!!
どう頑張ったって、俺とお前は違うんだ。お前にわかっても、俺には分からない!
なんて言ったらいいかわかんないときは、とりあえず全部言え!!
喧嘩するときも、全力でやれ!!
俺、めんどくさいなんて言わない。いつだって聞くし、喧嘩する!
伊作のことがよくわかんなくて、もやもやするほうが絶対嫌だ!!』
その間、伊作は何も言わなかった。泣きじゃくりながらずっと聞いていた。
結局そのとき聞けた言葉は、「うん、わかった。頑張る。」だけだったが、そのあと伊作は本当に頑張った。
どれだけ運が悪くとも、失敗しようとも、俺と自分自身を信じて諦めなかった。
だが、自分としては、ただ思っていたことをすべて吐き出してぶつけたに過ぎない。
あくまでも留三郎の意見だけだ。伊作の意見はそこにない。
伊作の人生や内面にかかわることに自分の意見を挟んだ。
頑張るのは伊作自身だが、そのきっかけを作ったのは自分の言動だ。
伊作が俺を信じて頑張っている以上、俺は伊作を信じて一緒に歩く。
見守るなんて偉そうなことは言えないが、
それが自分の言葉に責任を持つことじゃないか、と、子供なりに思った。
今、伊作はスタンドを自由に調節できるようになった。
自分の意見を持ち、他人と対等に付き合えるようになった。
精神的に成長した。
そして、相変わらず留三郎には、本音でぶつかってくる。
いっぺんに投げつけたものは多かった。
が、
それを、伊作は少しずつ返してきた。
きっとこれからも並んで一緒に歩いていくんだろう。
お互い、今以上にいろんなものをぶつけ合うことになっていくんだろう…。
ふと、留三郎はあることに気が付いた。
…まだ、尻を丸出しにしていることに。
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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医務室を出、伊作は廊下を歩く。左近もそのあとについて歩く。
左近(…?)
不意に前を歩いていた伊作が振り返る。
驚いた左近の顔を見、伊作はにっこりと笑う。
そして左近の隣に並んで、歩きながら、
こう言った。
伊作「もし、ね。
何をしても失敗ばかりで、
頑張っても、努力をしても、
いつも必ず、最後の最後に悪いことが起きて
結局何も結果を残せない。
…もし、左近の人生がそんなことだらけだったら、どう思う?」
左近「…何もしたくなくなりますね…。頑張っても結局失敗するのがわかってたら、やる気が起きなくなっちゃいますよ。」
伊作「…僕のスタンドはね、生まれたときからいるんだ。
基本的に、僕自身が他人の痛みを感じて何かしてあげると、その分僕に返ってくるんだ。
悪い影響としてね。
きっと共感する力が強すぎて、他人の痛みや悲しみまで必要以上にしょい込んでしまうんだろうね。
その性格がスタンドに表れているんだと思うんだ。
今はある程度コントロールできるようになったからこのくらいで済んでるけど、
乱太郎や伏木蔵くらいの頃にはもっとひどかったんだ。
しかも大きくなるにつれて、他人に共感する力が強くなりすぎて、
それに比例して不運も大きくなっていった。
心配した両親は、自分でこの力をコントロールできるようにと忍術学園に入学させたわけだけど…。
そんな簡単にコントロールできるようになるわけじゃないし、かといって自分の性分も直せないからね、
大変だったんだ。」
左近「…。」
伊作「一番ひどいときは、本当に何をやってもダメだった。
頑張れば途中までうまくいくんだけど、最後の最後でダメになってしまう。
課題を済ませて一番に帰ってきたはずなのに、学園近くの塹壕に落ちて、結局最下位にになったりとかね。
その上、口下手でね~。
相手がどう思うかを必要以上に気にしてしまって、うまく伝えられずに誤解されたりして、
自分の気持ちや意見を押し込めるような癖がついてしまっていたんだ。
しまいには、頑張っても無駄なような気がしてきて…。
本当に何もかも投げ出したくなったよ。」
……。
廊下に、2人分の足音だけが響く。
伊作「でもそんな時、留三郎がね、言ってくれたんだ。
『お前はツイてないだけだ。そんなに不運で失敗するなら、俺に半分よこせ』
ってね。
そしたらどうしたわけか、本当に留三郎に不運が半分行ってしまって…。
結局、仲良く不運を半分こして過ごしてきたんだ。
当然、僕はいい気持ちはしないさね。
何度も謝ったよ。そしたら留三郎、こういったんだ。
『俺はかわいそうだと思ったから不運を半分くれって言ったわけじゃない。
同じ不運で俺は頑張ってるのに、お前が頑張れないなら、結局はお前が弱虫なんだ。』
『俺には言いたいことは何でも言え!!なんて言ったらいいかわかんないときは、とりあえず全部言え!!
喧嘩するときも、全力でやれ!!』
…ほんとに厳しいよね。
かわいそうだね~なんて同情される方が気は楽になるけど、
結局それじゃ、何の解決にもならなかったんだよ。
僕自身の成長が必要だったんだ。
己の境界線をしっかり守る勇気と、
困難に立ち向かう勇気がね、
必要だったんだよ。」
左近「…??」
伊作「まあ、今わからなくとも大丈夫だよ。
簡単に言うとね、留三郎は僕が唯一、気持ちや力を真っ向からぶつけられる相手なんだよ。」
左近「…はい。」
伊作「それに、留三郎にはもう、僕の不運はいってないはずだよ。
僕はもう、逃げないからね。」
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
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内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
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緊張の糸を切った、『揺れ』。
それは遠くからわずかに聞こえた、『声』だった。
ーーーいけどんスパーーーーイク!!!!!
留三郎「右かぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
留三郎は、持ち前の運動神経で飛んできたボールを避けた。
留三郎(よしっ!!かわした!!!)
そして「この勝負、俺の勝ちだな!!」と宣言しようと、振り返った
そのとき
ゴン
…目の前にタンスの角があり、留三郎は頭を強打した。
留三郎「!!っ~~~~~~~!!」
あまりの痛さに思わず頭を抱えてうずくまると、
びりっ
…嫌な音とともに袴の尻部分が破けた。
留三郎「何ぃ!?」
破れたところを確認しようと振り返った瞬間、
ピキーン
…首の筋が攣(つ)った。
留三郎「うぉぉぉ!!!!!」
首を押さえ悶絶する留三郎。
運悪く足元にあった箱につまづき、
よろめいて尻もちをついた。
グサッ
…何か、尻に刺さった。
どうも運悪く、足元にあった箱はマキビシの箱だったようで、つまづいた拍子に中身をぶちまけたらしい。
さらに運悪く、マキビシは先ほど袴の破れた部分に、狙ったように刺さっている。
留三郎「いぃぃぃぃっっってぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」」
~~~~~~~~~~~ 間 ~~~~~~~~~~~~~~~
左近「…で、こういうわけですか…。」
伊作「こういうわけです…。」
医務室にはボロボロになり、うつぶせでウンウン唸っている留三郎。
その傍らには、心配そうに見つめる用具っ子1年生。
左近「まったく…六年生とはいえ…『フウンがつく』を出すなんて。しかもそもそもの原因がコーちゃん増殖計画って…。
そもそも食満先輩は『巻き込まれ不運』の可能性があるんですから、不運増量しないでくださいよ。
大体、けが人が出て手当するのは自分なんですよ、先輩。」
伊作「まあ、確かにそうなんだけどね。
あと、僕のスタンド名は『フウンがつく』じゃないから。『ゴッド・オブ・フウン』だから。
それに留三郎に対してはね、僕は必ず本気でぶつかっていくことにしているんだ。」
左近「?」
伊作は立ち上がり、医務室の障子をあけながら、左近に手招きする。
わけがわからないまま、左近もあとに続く。
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
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内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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ブゥン…ブゥン…フゥン…
留三郎「…いつも思うけどな…その効果音なんとかなんないか?」
伊作「うるさいな!!」
伊作の後ろには、なんかぼやけたトイペの像が浮かんでいる。
そして ブゥン…ブゥン…フゥン… と空気が震えるような音がなっている。
何を隠そう、これが伊作のスタンド・『ゴッド・オブ・フウン』である。
伊作「だからあんまり出したく無いんだよ!!
形と言い、音と言い、もう完全にネタじゃないか!!
だいたいこれ出すと、相手はまず指さして爆笑するんだもん!!
やってらんないよ!!」
留三郎「…同情はするぞ…伊作。
だが!ここは俺も引けない!!
いくぞ!!『ハグミコイコーイ』!!」
伊作「くらえっ!!『”ウン”がつく』!!」
…。
留三郎「なんだ、警戒した割にはおかしな技名だな…。」
伊作「そうだろうか…”ウン”にもいろいろあることを知らないのかい?」
留三郎「『不運』…とでもいいたいのか?」
伊作「それもある…が、ウンはウンでもつくと一番嫌なもの…それはウン○だ!!」
留三郎「すげーやな技だな!!もうちょっと技名考えろよ!!」
伊作「これが一番(精神的に)恐怖を与える技名だったんだよ!!
それに!!君みたいなスタンドが低学年っていう奴には効果的なんだ!!」
は組っ子+用具っ子「「「「「「きゃーー!!えんがちょーーーーー!!!!!」」」」」」
案の定、集まりかけたは組のよい子たちと用具っ子たちは、一目散に逃げている。
留三郎「くそっ!!技を封じられたかっ!!!
しかし!俺自身には特にダメージはない!!
一番嫌な『ウン』もついてない!!
この勝負!俺の勝ちだ!伊作っ!!」
伊作「そうかな?僕の『ゴッド・オブ・フウン』を小学生の下ネタと考えないでもらいたいね。
というか、ホントに『ウン』なんかつけないよ。
そういったのは、よい子たちになるべく遠くに離れてほしかったからさ。
…今にわかるよ、留三郎…。」
留三郎「何っ!!」
見れば伊作の背後にあったトイペの像が消えている。
スタンドを解除したのか…?
いや、どこかに移動し続けているのだ。
…その証拠に、ブゥン…ブゥン…フゥン… という空気の唸りのような音が響いている…。
留三郎(そうだ…まだ終わっていない。
どこだ…どこにいる。
まだ攻撃の気配は感じられない…。
だが、確実に俺を狙っていることはわかる…。
落ち着け…よく考えるんだ。
そもそも伊作のスタンドはそれ自体が攻撃してくるわけではない。
運が悪いとしか言いようの無いことが、相手に起こるという能力だ。
つまり…いつも伊作の身に降りかかっている不運が…俺の身にも降りかかるということだ!!)
留三郎「……。」
全神経を研ぎ澄ます留三郎。
もし仮に、彼の緊張の糸が見えるのであれば、
きっと無数の糸が網の目のように四方八方に張り巡らされていることだろう。
獲物の羽音はもちろん、空気の揺れまで…少しの動きも逃さないような、蜘蛛の巣が。
その糸に少しでも触れたとき…一瞬で勝負が決まる。
長い長い沈黙の後…
空気が
揺れた。
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