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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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喜三太「食満先輩~大丈夫ですか~?」
留三郎「あぁ…尻が痛いやら恥ずかしいやらで大変だが…大丈夫だ…。」
しんべヱ「でもどうして伊作先輩、あんなこと言ったんだろ?」
平太「…食満先輩にに対しては、本気でぶつかることにしている、なんて言ってたけど…。」
喜三太「でも、本気の喧嘩って言ったってスタンドで怪我させたらいけないよ~。」
作兵衛「こら、お前たち!見舞いに来たのか、騒ぎに来たのか、どっちなんだ!」
わいわい議論する3人。留三郎の身の回りを片づけながら、作兵衛がそれを注意している。
留三郎「いいんだよ。先にお前たちを呼んだのは俺だし、伊作のスタンドは、憎しみの心がなければ命にかかわるような怪我はしない。
大体、あいつは平和主義者だからな。よっぽどのことがなけりゃ人を憎んだりしないよ。
それに昔は伊作は大人しくてな、俺の方が一方的にちょっかい出したりしてたんだ。
よく俺だけ言いたいこと言って、伊作はその半分もしゃべらないなんてことあったからな。
その時の分を今、返されてるんだよ。」
今日は急に呼び出してすまなかったな。ほら、もうそろそろ夕飯の時間だ。遅れて食いっぱぐれてもしらないぞ?と留三郎は言い、
下級生を食堂に送り出した。
今日のメニューの予想や自分の食べたいものを言い合いながら、4人分の足音が遠ざかっていく。
その声を聴きながら、留三郎は自分たちが同じ年の頃を思い出していた。
留三郎(…昔は本当に一方的にしゃべってたな…えらそうに…自分の意見でしかないのにさ…。)
不運のせいで何事にも投げやりになっている伊作を見た時には、…こうまくしたてた。
『お前はツイてないだけだろ!?何で頑張ること、やめちゃうんだよ!!
一生懸命勉強して、薬草の名前全部覚えたじゃないか!!これでみんなの役に立てるって言ってたのに!!
失敗するのが嫌だからって、頑張るのまでやめるのかよ!!
そんなことしたらお前、ただツイてない奴から、中身もダメなやつになっちゃうんだぞ!!
そんなに全部不運のせいなら、俺に半分よこせよ!!
今より半分しかなかったら、頑張ったって無駄だなんて言えないだろ!!』
そして思いがけず、本当に不運が半分こになり、自分のせいで迷惑をかけたと泣きながら謝る伊作には…
…たぶん後にも先にもないぐらい、思ったことをぶちまけたと思う。
自分の頭にある言葉なんて少なかったが、それでも自分の中に出てきた言葉を、全部吐き出した。
『俺はかわいそうだと思ったから不運を半分くれって言ったわけじゃない!!
不運のせいで~不運のせいで~なんて言ってる伊作を見るのは、俺大っ嫌いなんだ!
だから半分こしたんだ!!
同じ量の不運でさ、俺は頑張ってるのに、お前が頑張れないなら、結局はお前が弱虫なんだ。
難しいことはわかんないけどさ、少なくとも俺は伊作は弱虫だと思って、不運全部返すぜ!!
それから他の奴が悲しいとか苦しいって言うと、ものすごく同じ気持ちになるみたいだけど、基本的にそいつの問題だからな!!
助けるのはいいことだけど、お前も一緒に悲しがったり苦しがったりしなきゃいけないってことはないんだよ。
ほら、前にろ組のやつにさ、困ってるからって必要以上に世話焼いてたら、最初はありがとう言ってたけど、
あいつお前にべったり頼っちゃったし、結局そいつ自分で自分のことしなくなっただろ?
しまいには世話焼いて当然みたいなことまで言ってきたじゃないか。
助けることと甘やかすことの区別ぐらい、ちゃんとつけとけ!!
じゃないと、伊作までずるずる引き込まれてっちゃうからな!!俺、嫌だぜ!!
あと俺には言いたいことがあったらはっきり言え!
なんでかお前は、他の奴の気持ちをすぐにわかっちゃうみたいだけど、俺は言わないとわかんないからな!!
どう頑張ったって、俺とお前は違うんだ。お前にわかっても、俺には分からない!
なんて言ったらいいかわかんないときは、とりあえず全部言え!!
喧嘩するときも、全力でやれ!!
俺、めんどくさいなんて言わない。いつだって聞くし、喧嘩する!
伊作のことがよくわかんなくて、もやもやするほうが絶対嫌だ!!』
その間、伊作は何も言わなかった。泣きじゃくりながらずっと聞いていた。
結局そのとき聞けた言葉は、「うん、わかった。頑張る。」だけだったが、そのあと伊作は本当に頑張った。
どれだけ運が悪くとも、失敗しようとも、俺と自分自身を信じて諦めなかった。
だが、自分としては、ただ思っていたことをすべて吐き出してぶつけたに過ぎない。
あくまでも留三郎の意見だけだ。伊作の意見はそこにない。
伊作の人生や内面にかかわることに自分の意見を挟んだ。
頑張るのは伊作自身だが、そのきっかけを作ったのは自分の言動だ。
伊作が俺を信じて頑張っている以上、俺は伊作を信じて一緒に歩く。
見守るなんて偉そうなことは言えないが、
それが自分の言葉に責任を持つことじゃないか、と、子供なりに思った。
今、伊作はスタンドを自由に調節できるようになった。
自分の意見を持ち、他人と対等に付き合えるようになった。
精神的に成長した。
そして、相変わらず留三郎には、本音でぶつかってくる。
いっぺんに投げつけたものは多かった。
が、
それを、伊作は少しずつ返してきた。
きっとこれからも並んで一緒に歩いていくんだろう。
お互い、今以上にいろんなものをぶつけ合うことになっていくんだろう…。
ふと、留三郎はあることに気が付いた。
…まだ、尻を丸出しにしていることに。
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2012/01/08 ♪忍たま小説♪ Trackback() Comment(0)
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