[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
=============================================
≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
=============================================
ギャング2人が早朝玄関掃除を済ませ、
それぞれ学校や仕事に向かった、その日の午後――
イタリア特有のカラッとした日差しの中、
フーゴは買い出しに行っていた。
と言っても、便箋と紅茶が切れていたため、気分転換に外出したというようなものだ。
出がけにアバッキオから「1人で大丈夫か?」と声をかけられたが、断った。
(別に外回りでも問題無いんだが…。)
自分に自覚のないこの美少女は、こうなってからいろいろ周りに気を遣われてるのに戸惑っている。
(別に僕は僕のままなのに…。)
見た目の問題だけではないと分かっていながらも、なぜか大事に大事にされるだけの自分にも違和感を感じていた。
(アバッキオやジョルノは冷静に体力・筋力が低くなった自分を心配してのことだろうが…。
ブチャラティは、なんか年頃の娘を心配するお父さん状態だ…。
それはともかく――
あのナランチャでさえ、様子がおかしい。
見慣れない僕の姿を見て、同様しているのだろうか…?)
そんな考え事をしている少女は、近づく黒い影には気づいていなかった。
………。
角を曲がった時、聞きなれた声で名前を呼ばれた。
ナラ「フーゴ!!」
フー「…! ナランチャ!」
見れば向かいの通りから手を振っている。
いつも通りの、にかっとした笑顔、学生らしくと新調した制服が年相応の男の子に見せていた。
そしてどう見ても、昨日喧嘩して飛び出していったことも忘れている…。
(どう見ても、高校生以外の何ものでもないな。
…いつものナランチャだ…。)
車が通り過ぎてから、こちら側へ駆け寄ってくるナランチャ。
ナランチャを待っていたローファーが、少し大きめの革靴と一緒に並んで歩きだす。
フー「今帰りですか?」
ナラ「うん!今日は早めに終わったからさ!」
フー「昨日は夜更かしせずにちゃんと寝ましたか?
ミスタと一緒に夜通しゲームとかしてなかったでしょうね?
遅刻はしませんでしたか?」
ナラ「母ちゃんかよ!!
昨日は、ミスタが眠いって言ってたからさっさと寝たよ!
ゲームはWiiが壊れてるからやれなかった!
ってか、こないだ事務所に持ってってテニスゲームやったら、
ブチャラティがスマッシュ打ったと同時に、リモコン吹っ飛ばして壊したんじゃねーか!!
あと!
ちゃんとハンカチちり紙持っていきました!
ジャージもほら!上下忘れずに持って帰ってきたよ!!」
フー「そうですか。なら良かったです。」
事務的な回答に、一瞬気まり悪そうな顔をして、頭をかくナランチャ。
(あ~…昨日のこと、まだ怒ってんのかな…。)
ナラ「…あ~昨日は、急に飛び出しってって悪かったよ…。
オレだっていろいろ言いたいことはあるけど、なんて言ったらいいかわかんなくてさ~。
ってか、なんでいっつも母ちゃんみたいなことばっかり言ってくるんだよ!」
ちなみに、フーゴ本人は昨日のことは露ほども気にしてない。
せいぜい、中学生になってこいつも反抗期に入ったんだな~ぐらいの感覚である。
事務的な回答になったのは、「ついでに洗剤買ってくりゃ良かった」と思い出していたからである。
フー「僕が世話焼かないと、君、かばん忘れて学校に行ってしまうんじゃないですか?
連絡帳に「カバン:忘れない」なんて書いてほしいんですか?」
ナラ「えぇぇぇ~~~~~!!!
そんなことばっかり言って世話焼きだから、そんな格好になったんじゃねーのぉぉぉ!?」
歩道のど真ん中で立ち止まり、ギャーギャー反論する高校生。
それをしり目にしながら、大卒ギャングは一向に気にしない。
フー「はいはい。君もこのまま事務所によるんでしょ。
さっさと歩かないと、ボスに『今日の紅茶は遅いですね…』って怒られますよ。」
ぷーっと膨れてフーゴのそばへ駆け…寄ろうとした瞬間、
空を切って、何かが飛んできた。
>>NEXT
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
=============================================
≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
=============================================
草木も眠る丑三つ時…。
ナラ「う…う~ん…。いや…まって…。
…って!!だめだーーーーー!!!フーゴーーーーーーー!!!!!!」
ミスタ「うるせーよっ!!!!!!!!
今何時だと思ってんだ(# ゚Д゚)!!」
眠りかけては妄想に悩まされ、飛び起きるナランチャ。
その声に毎回たたき起こされ、
ミスタは思いっきり寝不足である。
ナラ「だってよぉぉぉーーーー!!
夢ん中でよぉぉぉ!フーゴが!隣に寝てんだよぉぉぉ!!!
脚とか肩とか出してる服でさぁーーーそんで寝ぼけて擦り寄ってくんだよーーー!!!
可愛い子が、そんな無防備に寄ってきたらさ……
鼻血出そうになるだろぉぉぉーーーーーー!!!」
ミスタ「鼻血で済むんかよっ!!健全だなっお前はっ!!」
ナラ「あんな…Cカップの美人な子が横にいたら、なんか変なこと考えるだろーーー?
健全な男子ならよぉぉぉーーー!!!」
ミスタ「うるせーよっっ!!
だいたいそんなフーゴ、フーゴじゃねーだろ!!
そんなに悶々してるんなら、夜のお店デビューでもしてこいっ!!」
ナラ「んなことできっかぁぁぁーーー!!
そんなん汚れた大人の世界なんかみたくねぇぇぇーーーー!!
真っ当な青春したいんだぁぁぁぁーーー俺はーーーーー!!!!!」
ミスタ「面倒くせー奴だな!!お前はっ!!」
夜中に男二人で押し問答。
だがこれだけ騒いで、ただで済むわけはない。
早朝、目の下に隈をつくってアパート玄関を掃除している10代ギャングが発見された。
騒ぎを聞きつけたミスタの家の大家さんにこってりと絞られ、
罰としてアパートの玄関掃除を命じられた姿だった…。
>>NEXT
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
=============================================
≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
=============================================
時計は12時を過ぎようとしている。
そろそろ学生は寝る時間だ。
フーゴはテーブルでだらっとしているナランチャに気づくと、皿拭きの手をいったん止め、声をかけた。
フーゴ「どうしたんですか?眠いんなら歯磨きして寝てください。」
ナラ「ふぁっ!?
えっ、あぁ~…うん!」
考え事をしていたためか、急に声をかけられ、飛びあがるナランチャ。
いったん歯磨きしようと、のそのそ立ち上がったが…
何かに気づき、う~ん…と考えながら、流しの前に立つフーゴの斜め後ろに立った。
ナラ「なぁフーゴ…。」
フーゴ「? なんです?」
呼びかけたものの、頭をぼりぼり掻きながら、う~ん…と唸っている。
なんといえばいいのか、言葉を探しているようだ。
ナラ「えっとさ…今日は何が起こるかわかんねぇし。
俺、寝なくていいよ。起きてるよ。」
フーゴ「は?なに言うかと思えば。
君、明日学校でしょう?
それに、僕のことなら心配ありませんよ。
敵の気配もないですし…今日は攻撃も何もないでしょう。大丈夫ですよ。」
無防備・模範解答、炸裂。
さすがに思春期男子の本音のツッコみが入る。
ナラ「いやいやいや!!!
寝れるわけねぇだろぉぉぉーーーーー!!!!!
健全な男子高校生が!可愛い女子と!同じ屋根の下!
大丈夫なわけあるかぁぁぁーーー!!!!!」
フーゴ「可愛い女子って…僕、もともとは男ですよ。」
まさかのツッコみに呆れて返すも、相手はかなりヒートアップしている。
ナラ「今は女の子だろ!!もうちょっとわきまえろよ!!
あと危機感とか!!ないのかよ!!」
フーゴ「そうですねぇ…万が一、敵が襲ってきたとして…。
今の状態では腕力に自信がないので、そこが不安ですかね…。」
ナラ「ちげーよ!!
万が一!例えばだぞ!俺が襲ってきたらどうすんだよ!」
フーゴ「パープル・ヘイズで返り討ちにしますから、大丈夫です。」
ドキッパリ。
間違いなく返り討ちにできる自信があるようだ。
ナラ「じゃあ、じゃあさ、寝言で変なこと言ったら?嫌だろ!?」
フーゴ「君の寝言なんてかわいいものですよ?
この間は『ミスタ~、俺にもポテチくれよ~。』でした。
基本的におやつの話が多いです。」
ナラ「~~~~~~/// もういい!!」
恥ずかしいのと、言い負かされて腹が立つのとで、思わず怒鳴ってしまった。
ナラ「お、俺はミスタん家に行くーーーー!!!!!」
フーゴ「ええ、いいですよ。」
ナラ「えっ?っておい!!」
予想外な答えに、ナランチャは口をぽかんと開けてしまった。
『高校生が夜中に1人で出歩くなんて禁止です!
仲間とつるんで飲みに行くのも、卒業してからにしてもらえますか!?』
と、きっついお達しが出ていたからだ。
そんなフーゴが、今回は簡単に許可した。
ナラ「いいのか?」
フーゴ「いいですよ。君がそうしたいんなら。」
フーゴに怒った様子はない。それが余計に不安になる。
もういいよ!と言い捨てて、ナランチャは部屋に駆け込む。
フーゴ(まあ、いつものことですね。頭が冷えたら帰ってくるでしょう。)
部屋から荷物をまとめる音が聞こえる。
フーゴは特に気に留めることなく、しばらく背中でそれを聞いていた。
ガチャ
しばらくすると部屋のドアが開く音が聞こえ、足音が玄関にむかっていく。
すると、玄関前で、その足音がぴたりと止まった。
ナラ「なぁ…なんか…言うことねーのかよ…。」
いつもと違う、低い声。
「えっ?」とフーゴが振り返ると、ドアの前にナランチャが立っている。
下を向いて、荷物をかけた肩ごしに返答を待っている。
フーゴも問いかけるように紫がかった視線を向ける。
しばらくの沈黙
それを破ったのはフーゴだった。
フーゴ「えっ…と…。あ、そうだ!!」
何かに気づいた少女は、ばたばたと何かを取って戻って来た。
フーゴ「はい、カバン!!
ミスタのうちに泊まるというなら、明日はミスタのうちから直接学校行ってくださいね!!
宿題はもう済ましました?
ハンカチ、ちり紙も入れましたから、忘れずに持ってってください。
あ!あと朝ごはんはちゃんと食べてってくださいね!!」
ナラ「ちっげーーよっっ!!!!!
フーゴのばかっ!!母ちゃん!!!」
うわーーーーーーーーーーーん(ドップラー効果)
結局ナランチャは、そのかばんをひったくるようにして、泣きながら夜の街に走って行ってしまった。
が、飛び出したナランチャの背中に、とどめの一発がくらわされる。
フーゴ「ナランチャーー!!
明日!ジャージ忘れずに持ち帰ってくださいねーーーーー!!!!!!」
>>NEXT
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
=============================================
≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
=============================================
~~~数時間後~~~
すったもんだありながらも、無事風呂を済ませ、夕飯を食べ終わった2人。
満腹のせいか疲れのせいか…
少し眠くなったナランチャは、ぼーっと頬杖を突きながら、洗い物をするフーゴの後ろ姿を見ていた。
―――かわいいな…。
ナラ「……!!!???」
自然と浮かんできた言葉に、自分でびっくりするナランチャ。
ナラ(あ~~~…でもまぁ、そりゃそうだ。)
もともとフーゴは整った顔してるんだから、性別が変わったところで見た目の良さに変わりはない。
ナラ(…でも…。)
自分と同じ男のうちは感じなかったが、女の子になった背中を見ていると、なんとなくくすぐったい気持ちになる。
体つきが華奢で、手足がすらっとし、色が白い。
小柄になったためか、作りも全体的に小さくなった気がする。
うなじから首、肩にかけては特に細い。
時々ちらりと見える横顔は、洗い物のため伏し目がちなせいか、まつげが余計に長く見える。
ナラ「はぁ~~。」
ため息と共にテーブルにべたっと頬を付け、そのまま顔だけ向けて眺めた。
ナラ(いつもみてーに喧嘩したら、折れるんじゃねーかなぁ~?
腕とかほっそいし。
それかなぁ?なんかちょっと変な感じなのは?)
だが、その答えにはなんとなくしっくりこない。
―――家に帰ってからは、特に変だ。
昨日までは、何をしても特に気にならなかったのに、なぜかいろいろなことに遠慮してしまう。
ナラ(う~ん…確かに女の子だと思うと、いろいろ気を遣うけど…。
例えば、トリッシュだったらどんな感じだろ?
もしトリッシュがうちにきたら、同じ感じかなぁ~?)
トリッシュはもともと女の子だし、普通に見ても華奢でかわいい。
旅の途中でも、それなりに気を遣う場面もあった。
まっすぐで芯の強い性格だから、時々喧嘩することもあるけれど、取っ組み合いの喧嘩をしようとは思わない。
でも、なんだかそれとは違う。
ナラ(う~~ん…ちょっと違う気がする。
さすがに風呂上りにパンツ一丁では歩き回らねーけど。)
うん、ナランチャ。
多分、問題はそこじゃねぇ。
ここがアジトで、誰か一緒にいたら、それなりに突っ込んでくれそうだが…。
悲しいかな、今はこの部屋に
2人だけなのだ。
>>NEXT
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
=============================================
≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
=============================================
やっと自宅に着いた。
―――なんだか長い一日だった気がする。
―――これから後何日、このままなのだろう…。
上着を脱いで、髪のリボンと、首もとのリボンを取り、椅子の背にかける。
ブラウスのボタンをひとつはずしたら、少し首もとが楽になった。
さっきまで忙しなかった同居人は…ソファに座ったまま硬直したようにじっと見つめている。
少し顔が赤いのは、夕日のせいではない。
フーゴ「あ、すぐごはんにします?お風呂入るんなら先入ってて下さい、その間に作りますか、ら…。」
どうも様子がおかしい。
フーゴ「ナランチャ?」
と、呼ぶといきなりソファから飛び上がり、
ナラ「あっ!あぁ!オレ部屋入るから!」
どどどどどど
ガチャ!
バタン!
急に自室にこもってしまった。
(ナラ)「フーゴ、一番風呂どーぞ!
上がるまでオレ部屋から出ないからっ!!
どうぞごゆっくり!」
フーゴ「『男所帯の家に、嫁さんが来た!』ってな状態か!
そんなことしなくったって、僕は僕のまんまですよ。
見られたところで特に気になりません。もとは男同士なんですから。
そもそもそんな気にしてたら、お互い窮屈ですよ!」
ナランチャの部屋のドア越しに話しかける
すると、内側から
(ナラ)「うん、そりゃ~フーゴだってのは良く分かってんだよ!
だけどさ!なんかこう!けじめってもんが!!」
フーゴ「何言ってんですか!
じゃあお言葉に甘えて先にお風呂入りますよ!
風呂入ってる間に頭ん中整理しといてください!」
(ナラ)「はーい!」
これは帰宅してからも大変そうだ…。
頭を抱えながら、風呂へと向かうフーゴだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
フーゴ「ナランチャ~お風呂あがりましたよ~。」
入浴を終え、自室に引きこもっているナランチャに声をかける。
普通に出てくるだろうか…と思いながら、台所に向かう。
(ナラ)「おぅ!あがったか~…っと!
服はちゃんと着てるかフーゴ!!!!」
フーゴ「はいはい着てますよ。素っ裸じゃないから安心して出てきてください。」
背中で返事すると、無事ドアが開く音がした。
ガチャ
……………。
硬直、次の瞬間。
ナラ「うわわっわわわっわーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」
バタン!!
フーゴ「何やってんですか!さっさと出てきて風呂入ってくれませんか?」
(ナラ)「何やってんのはフーゴだよ!なんて格好してやがるんだ!」
フーゴ「僕ですか?」
フーゴの格好は、トリッシュに貸してもらったルームウェア。
肩ひもにフリルのついたタオル地キャミソールに、同じタオル地のホットパンツ。
可愛らしい容姿と相まって、モデルかアイドルのように見える。
ただ本人は全く気づいてないが…。
(ナラ)「ダメダメダメダメ!!!!!!
そんなん下着と変わんないだろ!いくら家で着るとは言ってもさ!」
フーゴ「ナランチャ…君、気にしすぎですよ。
何度も言いますけど、中身は元のままなんですからね。
今までどおり、普通に過ごしてください!」
(ナラ)「そうはいってもよ~心の準備が…。」
…と、いじいじしだしたところ、もともと切れやすいフーゴの堪忍袋の緒が切れた。
ドガッ
フーゴ「何ウダウダ言ってんだよ!このバカ!!
さっさと風呂入れ!!
メシ食え!!
とっとと寝ろ!!!」
容赦なくドアを叩き割り、ナランチャの首根っこをひっつかんで引きずり出すフーゴ。
見た目が可愛くなっても、強いもんは強い。
ナラ「なんでそこはいつものフーゴなんだよぉぉぉ~!」
フーゴ「僕は僕ですよ!!」
べそをかこうか、「女の子らしくしてくれ~」と泣きつこうが…
そのまま風呂場へと連行されることとなったナランチャであった。
>>NEXT