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2025/01/10

17歳のホワイトデー事情

≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
 あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫

☆我が家設定
 ・原作終了後なのに、みんな生きてる。
 ・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
 ・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてるんだな。
 ・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
 ・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」


=============================================

≪ナランチャとフーゴでホワイトデーです。
 特にやましいことは何もありませんが、甘さも何もありません。
 むしろ『母ちゃんと小学生の息子』状態です。
 そんなナラ&フーなど認めん!という方は、閲覧を控えてください。≫

=============================================


ナラ「たっだいまーーー!!!おやつーーー!!!」

帰宅と同時に冷蔵庫に直行する、ナランチャ。お前、ほんとに17か?
と、その前に立ちはだかる、穴スーツ。

フーゴ「ナランチャ、ちょっと待ちなさい。」

ナラ「??なーに?
   あ!!『帰ったら おやつの前に 手洗い・うがい』か!!」

フーゴ「それもありますが…。
    あなた、今日も上着、学校に忘れてきましたね…。」

ナラ「あ゛っ…!!」

フーゴ「まったくもう!!何回目だと思ってるんですか!!5回目ですよ!!5回目!!」

ナラ「え~~~だってよぉ~。朝は寒いけど、昼になると脱いじまうんだよ~!
   特に昼休みにバスケなんかすると暑くてよぉ~!」

フーゴ「だからってって何回も忘れていいわけないでしょ?
    それに、もう明日着ていく上着ありませんよ?
    あなたのお気に入りのパーカーも、僕があげたカーディガンも!!
    全部学校のロッカーの中です!!
    明日からは、寒くても上着なしで登校してもらいますからね!!」

ナラ「え゛っ!!」

フーゴ「嫌なら、明日こそは全部持ってきてください。
    学校のロッカーの中にも、もう入りきらないでしょう?
    どうしても忘れるというのであれば、前に言った『これ』を使わせてもらいますよ!」

ナラ「えっ!!それは嫌だよ!!かっこ悪いもん!!」

フーゴの手には、最終手段の緑のノート…。
表紙の下には

『  ねん  くみ  なまえ  』

ひらがなで、名前を書く欄がある。
明らかに、小学生用だ。

フーゴ「でしょう?高校生にもなって『れんらくちょう』なんて嫌でしょう?
    女の子にも笑われますよ?」

ナラ「うぅ…。」

フーゴ「嫌なら、忘れ物をしないでください!」

ナラ「でもよぉ~今日は大目に見てくれよ~。
   帰りにこれ買ってくるので、頭いっぱいだったんだからさ~。
   そんな上着のことなんて、覚えてる隙間なかったんだよ~。」

フーゴ「?」

ほら!!と差し出すナランチャの手には…
オレンジの包装紙に茶色のリボンがラッピングされた箱。

フーゴ「何ですか、これ??」

ナラ「何って、今日はホワイトデーだろ!!」

フーゴ「いや、そうですが…バレンタインに君にチョコあげた記憶はないですよ。」

ナラ「フーゴにはいっつも面倒見てもらってるからな!!その感謝の気持ちだよ!!

   バレンタインによ、クラスの女子が女の子同士でもチョコあげててさ、不思議に思って聞いたら、
   いつもお世話になってる人にも感謝の気持ちを込めて渡していいんだ、って言っててさ。
   そんとき思いついたんだ。フーゴにあげようって!!


   とはいっても、俺は女の子じゃないからな。ホワイトデーに渡そうと思ってたんだ!!
   大変だったんだぜ~~!一か月も覚えてるの!!」

フーゴ「…。」

毎日の僕の小言は忘れる癖に、どうしてこういうことはしっかり覚えているのか…。
その容量を別の方向に使ってほしいと、いつもだったら思うが…。
今日は、一か月も自分へのプレゼントを覚えていてくれた、その気持ちがとてもうれしい。

フーゴ「ありがとうございます。
    お返しは次のバレンタインに、とはいきませんから、
    近いうちにごはんでも驕りますね。」

ナラ「うん!!そうしてくれよ!
   さすがに1年後なんて、俺覚えてないからな!!
   あぁ~良かった!今日まで忘れずにいて!
   明日からは脳みそにも余裕ができるぜ!!」

フーゴ「おや、1年たったら僕にあげたこと、忘れてしまうんですか?

    僕はいつまでも覚えてると思いますよ。
    君の感謝の気持ちがとてもうれしいんでね。


    それに対して君の方は…いつまで僕のことを覚えていてくれることやら…。」

ナラ「いや、別にフーゴへの感謝の気持ちを忘れるわけじゃねぇよ!!
   フーゴのことは全部、いっつも覚えてるよ!!」

フーゴ「本当ですか?」

ナラ「当たり前じゃん!!」

フーゴ「じゃあ、明日からは僕の小言も覚えていてくれますね?
    上着、必ず持ってきてくださいよ。」


ナラ「えっ!あ、うん…。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

…が、次の日。
案の定、上着を忘れたナランチャは、
しばらくジャポニカ『れんらくちょう』のお世話になることとなった。


数日後、フーゴは、今日も今日とで、
帰ってすぐ、冷蔵庫に「おやつ特攻」しかけたナランチャを捕まえ、
手洗い・うがいさせ、連絡帳を受け取った。


中身を確認し、ノートを閉じたフーゴは…。
表紙に書いてある落書きに、これ以上ないほど脱力した…。


『なんや (ねん) どこの (くみ) や (なまえ) ゆうてみい』

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2012/03/14 *jogio小説* Comment(0)

パードレと僕

≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
 あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫

☆我が家設定
 ・原作終了後なのに、みんな生きてる。
 ・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
 ・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
 ・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
 ・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」


=============================================

≪先日のバレンタインネタの続きです。
 東京駅で迷子になったDIOをジョルノが迎えに来てます。
 カッコイイDIO様はおりません。むしろ、世間知らずの困った父親。
 ちなみにDIOのジョルノの呼び方は「ハルノ」です。
 そんなDIOなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫

=============================================


ここは羽田空港。国際線旅客ターミナル。
開港以来、日本最大かつ東京、首都圏を代表する空港だ。

大型連休や年末年始でもないので、旅行客は少ないが、それでもいつも多くの人々が行きかっている。

…その中に、ひときわ目立つ二人連れ…。
一人は、まだ幼さの残る金髪の少年。
そして、もう一人は…申し訳なさそうにその少年についていく金髪の大男。

…どうやら、若きパッショーネのボスは、直々に父親をお迎えに上がったようだ…。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

数日前、「六本木の歌舞伎町に行きたい!!」と駄々をこねていた父親は、
賢明な息子の忠告も聞かず、無断で国外へ飛び出し、あこがれの日本へとたどり着いた。
が、ここは海外。
見ず知らずの国で、言葉も通じず、下調べも満足にしていない、この親父。

さっそく目的地への行き方を見失った。

おろおろしてもしょうがないではないか!!
ということで、なんとなく人の流れについていったところ、東京駅に到着。
そしてやはり、なんとなく人の流れについていったところ、八重洲口に到着。

そして、
ここからどっちへ行ったら六本木の歌舞伎町に行けるのだ!?
と、駅員に聞いたという…。

…運よく、イタリア語のわかる人がおり、
どうも勘違いしてるらしいから保護者に連絡を取ったほうが良い、と判断され、
パスポートの連絡先に書いてあった、ジョルノの携帯に国際電話がかかってきた。

…というのが、今回の事件の概要である。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

当然、急に地球の裏側まで迷子を回収に来た息子の機嫌がいいわけはなく…
あわれ親父は「すまん~ハルノ~!」と言いながら、
ツカツカ歩く息子の後を必死で追っている。


こうなると、カリスマもへったくれもない。



ジョル「なんで!!八重洲口から!!徒歩で!!
    六本木の歌舞伎町に行けると思ったんですか!!!
    いろんな意味でたどり着きませんよ!


    まったく!!イタリアから片道12時間かけて迎えに来てる僕の身にもなってください!」

DIO「すまん…なんとなく前の人についてったらな、『東京』という駅に着いたので安心していたのだ!
    何はともあれ、日本の首都名がつく駅だ。ここの改札から出たら、なんとか行けるだろう!と考えてだな…。」

ジョル「その感覚が迷子になる原因だって、いつも言ってるでしょう!!
    だいたい、県庁所在地とかの、大きな駅に行けば周囲になんでもあるから大丈夫☆っていう感覚は田舎の人の感覚です!!
    首都圏では通じませんよ、そんな『のほほん主義』!!
    東京駅周辺に、皇居もお台場も、東京デ○ズニーランドもあると思ったら大きな間違いです!!

    …ってまたお土産買ったんですか?」


見れば、父親は日本語のロゴが入った紙袋を大事そうに持っている。

DIO「あぁ!!そうだが…。」

ジョル「!!Tシャツじゃないでしょうね!?
    『海人Tシャツ』や『KYOTO☆どすえTシャツ』ならまだしも…
    『関節技』とか、『人見知り』ってかいてあるTシャツ!
    アレはだめですよ!

    イタリアだから、まだ読める人が少ないけど、
    わかる人から見たら、いい歳こいた大人が着るもんじゃないんです!!
    完全なるネタTです!!

    それに!!最近、ナランチャとミスタが着てるTシャツ!!あれなんですか!
    あれもパードレのお土産でしょう!?」


DIO「ああ、二種類あったので二人に選んでもらったんだがな、
    それぞれ『これがいい!!』と気に入ってくれたものだから…。」

ジョル「やっぱり!!
    パードレ!!あれもネタTですよ!!
    ナランチャのTシャツの『鬱』って漢字はね、『うつ』って意味です!
    気分が落ち込むとか、精神的に不安定な状態のことですよ!!」

DIO[なんだとっ、正にナランチャには縁の無い言葉だな!」

ジョル「どうせナランチャのことですから、
    なんか複雑でカクカクしててカッコイイ☆って思って着てるんでしょうけど…。

    問題はミスタです!『屁と尻』ですよ!『へ と しり』っ!!」


DIO「なんだとっ!
    シンメトリーでデザイン性が高いな!』
    なんて気に入ってくれたのだが…。」


ジョル「………。
    はぁ…。」

困ったように、額に手をやるジョルノ。
本当にこの父親は…こういうとこに関しては、まるでダメだ。完全にズレている。
自分の親ではあるが…なんだか情けなくなってきた。

ジョル「フーゴも日本語には詳しくないから、注意しないでそのまま着せてるみたいですけど…。
    任務のときにうっかり着てったらどうなると思います!?
    敵に笑われますよ!バカ丸出しじゃないですか!
    ひいてはパッショーネの体面にも傷が付きます!ナメられたら終わりですよ!!

    …もうお土産はいりません。せいぜい温泉饅頭ぐらいにしてください!」

DIO「そ、そんなこと言わないでくれ…。
    …私だって、お前が幼い頃を過ごした国を見てみたかったのだ!

    それに今回のお土産は…ハルノ、お前に買ってきたんだ。
    これはTシャツじゃない!漢字も一切入ってない!大丈夫だ!!」


必死に言い訳をする父親を、いぶかしげに見ながら、
ジョルノは念のため、こう聞いた。

ジョル「とりあえず、中身を聞いておきましょう…なんですか?」

DIO「膝掛けだ!今年の冬は特に寒いからな。
    ハルノ…執務室は特に寒いだろう?これで、寒さをしのぐといい。
    
    色も無難なグレーだ。
    店員からも人気のオススメ商品だと聞いたのでな、ネタモノではなかろう。」


使ってくれ、ハルノ。
そういって包みを差し出す相手は…明らかに自分のことを思ってくれている。
『自分の欲しいもの』ではなく、『息子のもの』を真っ先に買ってくれた。


なんだかんだ言っても、自分たちは親子なのだ。
きっとどこに行っても、父親は息子を思うだろうし、
どんなに遠くとも、自分は迎えに行くことになるのだろう…。



ジョル「ありがとうございます、パードレ。
    …大事に使いますね。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

イタリアへ向かう飛行機の中、疲れたのかDIOはぐっすり眠っていた。
その寝顔を見、少し微笑むジョルノ。
さっそく父にもらった包みを開け、
そして…。


大変微妙な顔になった…。


父の愛情がこもったお土産。
それは、ゲゲゲの癒し系妖怪・ぬりかべの膝掛けであった。



*END*

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2012/02/28 *jogio小説* Comment(0)

身近な試練~己との戦い~

≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
 あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫


☆我が家設定
 ・原作終了後なのに、みんな生きてる。
 ・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
 ・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
 ・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
 ・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」

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≪フーゴ&ナランチャで小学生レベルの下ネタです。
 特に汚い表現はありませんが、ナランチャのスペックが小学生レベルです。
 というか、小学生男子でもこんなアホなこと言いません…。
 そして我が家のフーゴは母ちゃんです。
 そんなフーゴ&ナランチャなど認めん!!という方、お食事中の方は閲覧をお控えください。

=============================================



今日ほどイタリア中が熱狂している日はないかもしれない。
フーゴはそう思っていた。

今、イタリアとある国のサッカーの試合がテレビで中継されている。
試合は五分五分、同点のまま後半戦に入り、一進一退の攻防戦。

白熱した展開だ。

イタリア国民にとって、サッカーは最大の関心事。
みなこの試合に釘づけのようで、外からも歓声が聞こえてくる。
それは、この部屋の住人も例外ではない。
テレビの前で、ナランチャが気を揉むように忙しなく動いている。


ナラ「うぉぉぉ~~~~~まだかぁぁぁ~~~~!!」

フーゴ「ナランチャ、少し落ち着いたらどうです?
    自分の国の試合ですから、ヒートアップするのはわかりますが…
    下の階の方に迷惑でしょう?」

ナラ「ちっげーよっ!!
   確かになぁ!試合は気になるよ!!
   でもそれより大変なことが起こってんだよぉぉぉ!!」

フーゴ「なんです?」

ナラ「トイレ我慢してんだよ!!
   この…同点のまま、あと五分で試合終了って時によぉぉ!!!
   なんて間がわり―んだっ!!」

フーゴ「ブホォ!!
    何やってんですか!!さっさと行ったらいいでしょう!!」

ナラ「けどよぉぉぉ!!いつゴール決まるかわかんねーじゃん!!
   俺は見てーんだ!!運命の瞬間を!!」

フーゴ「僕がしっかり見てますから、早くいってらっしゃい!!」

ナラ「いや!!俺はっ!!
   この試練に打ち勝ってみせるっっっ!!!!!!」

フーゴ「何が試練ですかっ!!
    17にもなってトイレ間に合わなかったら、それこそ年下のジョルノに笑われますよ!!」

ナラ「フーゴ!!
   お前には分からねーだろーがな!!
   この状態はっ!!見てる方は笑えるけど、やってる方は辛いんだぜ!!」

フーゴ「馬鹿かっ!!お前はっ!!」


(TV)
残り2分!!1分!!
入るか!?入るか!?入るか!?
入ったぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~!!!!!

ゴォォォォォォォォォーーーーーーーーーーール!!!!!!!!



ナラ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーー!!!!!」

ドドドドドドドドドドドドドド!!
ガチャ!!バタン!!


フーゴ「……………。」

(TV)
勝者、イタリアーーーー!!!
接戦を制しましたーーーーー!!!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


そのあと…
「俺は試練に打ち勝ったぞー!!フーゴーー!!」
と満面の笑みでトイレから帰ってきたナランチャに対して、
フーゴは「あぁ、そうですか…。」と冷静に返しただけであった。

数日後、その話を聞いたミスタは、
しばらくナランチャがトイレに行こうとするたび、
「便座ブロックヽ(•̀ω•́ )ゝ!!」
とディフェンスをかましていた。
もちろん、その都度フーゴに怒られたのは、言うまでもない…。


*END*

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2012/02/13 *jogio小説* Trackback() Comment(0)

15歳のバレンタイン事情

≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
 あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫

☆我が家設定
 ・原作終了後なのに、みんな生きてる。
 ・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
 ・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
 ・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
 ・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」


=============================================

≪ブチャ←トリです。バレンタインネタです。
 特にやましいことはありませんが、甘さも何もありません。
 むしろブチャラティとDIOの感覚がちょっとズレてます。
 まさに『子供の話題についていけない父親』。
 そんなブチャラティとDIOなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫

=============================================

ブチャ「トリッシュ、来てたのか?」
トリ「ブチャラティ!!」

ここはジョルノの執務室。
かわいいお客様が来ているというので来てみれば…。
今は平和に、普通の高校生として暮らしているトリッシュがいた。

お互い久しぶりに会うということもあり、どうも話が弾んでいたようだ。
いつもは『ボス』としての表情しかみせないジョルノだが、
普通の高校生の顔をしている。
よほど楽しく話し込んでいたのだろう。

ジョルノに一通り仕事の報告し、ブチャラティはトリッシュに声をかけた。

ブチャ「トリッシュ。君に渡したいものがあるんだ。」
トリ「え?…なにかしら。」

かわいらしい包みを差し出すブチャラティ。

ブチャ「これだ。気に入ってもらえるといいが…。」
トリ「ありがとう!開けてみてもいいかしら?」
ブチャ「あぁ、いいぞ。」

包みを受け取り、丁寧に開けていくトリッシュ。
中から現れたものは、つぶらな瞳にふわふわボディのくまのぬいぐるみだった。

トリ「これ…。」
ブチャ「ナランチャから、トリッシュがダッ○ィーを欲しがっていると聞いたものでな。」
ジョル「……。」

トリ「…ありがとう、ブチャラティ!
   大事にするわ。」
ブチャ「そうか、気に入ってもらえたようで、何よりだ。
    ダッ○ィーも、君のような女の子に気に入ってもらえて、幸せ者だな。」

仕事があるから、俺はこれで。ゆっくりしていくといい。
そう言い残し、ブチャラティは部屋を後にした。

ブチャラティが去った後、ジョルノはおもむろに口を開いた。

ジョル「トリッシュ、僕にとやかく言う資格はないと思ってるんですがね、お節介と思って聞いてください。

    あなたはそれで満足なんですか?」

トリ「…えぇ、十分満足してるわ。」


トリッシュは腕の中のぬいぐるみを、大切そうになでている。
それを見るジョルノは、反対にちょっと困ったような顔になっていく…。


ジョル「いいんですか?
    それどう見てもリラッ○マでしょう?」

トリ「いいの。
   ブチャラティがくれたんだから、ダッ○ィーでなくともうれしいわ。」

ジョル「まあ、トリッシュがいいというならいいんですが…僕としてはちょっと気になって…。

    ブチャラティは鋭い観察眼と冷静な判断力があり、とても頼りがいのある人ですが…。
    少し…ズレているところがありましてね…。
    特に日用品のチョイスはちょっと微妙な気がします…。」

トリ「それは…。
   でも、そんなこと大きな問題じゃないと思うんだけど…。」

ジョル「知りませんよ。
    結婚後、お醤油切らしてたから買ってきてと頼んだら、
    お徳用めんつゆ買ってきた
ってなことになりかねませんよ。」

トリ「…。」

ジョル「このあいだもね、
    『資生堂のTSUBAKIが安く買えた!!』って、よろこんで帰ってきたんですよ。
    『シャンプーもリンスも100円で買えるんだな。いつもの店で買うと高いのに…。』
     なんていうので、嫌な予感がして…パッケージ見てみたら、
    『椿のエッセンス入りシャンプー&リンス』なんて書いてましてね…。
    念のため、店の袋を確認したら…案の定、ダ○ソーでした…。」

トリ「……。」

ジョル「だからね、トリッシュがバレンタインにチョコを渡したとしても、その気持ちに気づくかどうか…。
    ブチャラティのことだから、はっきり言葉にして言ったとしても、無下に断ることはないとは思いますが…。

    何も言わないと『いつもお世話になってる人に感謝をこめて』の意味にとられると思うんですよ。
    大体あの人、毎年のように子供からお年寄りまで、いろんな人からチョコもらってるみたいですしね。」

トリ「…大丈夫よ…。」

ジョル「おや、何か作戦でもあるんですか?」

トリ「作戦…と言えるのかしらね?
   とりあえず、今年のバレンタインは普通に渡そうと思うの。
   それで、他の人と同じように『感謝』の意味だととられても、別に気にしないわ。
    

  
   まあ…いくらなんでも今の私とお付き合いなんて、向こうも考えてないと思うわ。
   まだ、向こうにとっては子供だしね…。
   というか、20歳の成人男性が15歳の、去年まで義務教育の女の子に手を出す方が、いろいろ問題よ…。
   
   そうね…18のバレンタインに何かアクションを起こそうかな?
   それまでに自分を磨いていれば、私だって、18ぐらいになればきっと素敵なレディになってるはずよ?
   ずっと見ていてもらう中で、女性として意識してもらうよう努力すれば、きっとチャンスはあるわ。

   …長期戦と思えば、今は子供だなんて思われてても全然気にならないわ。」

ジョル「強いですねぇ…トリッシュは。
    長期戦ですか…僕もその覚悟を見習わなければなりませんね。」

トリ「ジョルノにも気になる人がいるの?」

ジョル「いいえ。今のところは。
    ただ、『ボス』としていろいろ思うところがあったので…。
    3年後…18歳…僕もそのころには、こうありたいという夢があるので…。


    それはそうと、チョコを買いに行くときには僕も誘ってくださいね。
    なかなか、男一人では買いに行きづらいですから。」

トリ「??誰かにあげるの?」

ジョル「えぇ。パードレに。
    ずっと離れて暮らしてましたしね。
    『いつもお世話になってるから』というよりは…
    『僕に才能を与えてくれてありがとう』といったところでしょうか?」

トリ「才能?」

ジョル「僕が今、こうして『ボス』をやっていられるのも、みんなが支えてくれているからなんですが、
    それには、『人の上に立つ者の才能』が必要なんだそうです。
    それがあったからこそ、こんな年端の行かない僕でも、みんな支えてくれているんだと思っています。


    ミスタによると、これは持って生まれた才能らしいので…きっとパードレが少し分けてくれたんだと思います。
    パードレも、褒められたもんじゃないですが、昔はある意味『一国一城の主』のような立場でしたからね。
    良し悪しはあるとしても…あれほどカリスマ性があり、人をひきつけ、まとめ上げるということはなかなかできることではありません。
    それに、祖父の遺伝子を受け継がなかったことも感謝してます…。。」

トリ「??」

ジョル「…父方の祖父は…才能も何もなかったろくでなしの上に、ブッサイクだったみたいなんでね…。
    パードレの代で遺伝子ストップしててよかったと思ってますよ。
    隔世遺伝なんて嫌ですからね…特に顔。」

トリ「…。」

ジョル「それに、たまには女の子と一緒に買い物してみたいんですよ。
    パードレとは夜にコンビニぐらいしか行けないし、
    あの人と行くと、いつの間にかカゴに大量のお菓子入れてて困るんです。」

トリ「お菓子って…なんだかかわいらしいお父さんね。
   さっきの話からは想像できないわ。」

ジョル「いや、かわいらしくなんかありませんよ。
    僕のパードレはね、昔は世界征服なんて大それたこと考えてたみたいなんですけど、
    家事はてんでダメだし、一般常識的なことはさっぱりなんですよ。

    この間も、パードレが日本に旅行行きたい!!なんて言うので、どこに行きたいのか聞いたんです。
    そしたら、『六本木の歌舞伎町に行ってみたい!!』なんて言いましてね…。
    歌舞伎町は六本木にはないんだって必死に止めたところなんです。」

トリ「あははっ!!」

ジョル「あ、笑いましたね、トリッシュ。
    いいですよ。トリッシュがブチャラティと結婚して、
    醤油の代わりにめんつゆ買ってきたときには、
    僕も思いっきり笑わせてもらいますから!!」

トリ「まあ!!そんなことないように、ちゃんと躾けるわ。」

ジョル「仮にもうちの幹部である人を『躾ける』ですか?
    これはこれは…案外僕よりも『ボス』の才能があるんじゃないんですか?」

15歳の二人が、楽しそうに笑いあっている。
この二人なら、お互いの夢をきっとかなえることだろう。
3年後、いったいどうなっているのか…。

南イタリアの暖かい冬の光が、外から差し込んでくる。
そのなかできらきらと笑いあう、少年と少女は、
何よりも『希望』という言葉が似合っていた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その数日後、ジョルノの携帯に一本の電話が入った。

それは、
単身日本に来たものの、東京駅で迷子になり、
挙句、駅員さんに『六本木の歌舞伎町って、どっち行ったらいいですか~?』
なんて聞いてる父親を迎えに来てほしいという、国際電話だった…。

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2012/02/11 *jogio小説* Trackback() Comment(0)

【六いの奇妙なRKRN その5】

《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、先代作法委員長やらオリキャラやら、仙蔵と文次郎のシリアス過去捏造などがあります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》


=============================================



文次郎「…なんだ?人の顔じろじろ見やがって…。」

仙蔵「いや、こんな暑苦しい顔の奴に、私は2度救われたのだということを思い出してな。」

文次郎「やかましい!!いいからさっさと準備して行って来い!!」

仙蔵「おや、か弱い乙女にそんなことを言うのかな?
   今日の私は、おしとやかなお嬢さんなのだぞ?」

見れば、しっかり着付けと化粧を終え、完璧な女装をしている仙蔵。
今日はこれから女装して、忍務に赴くようだ。

文次郎「まったく!女装となるとすぐこれだ!!
    人が似あわないのをいいことに、あれこれ言いやがって!!
    お前は『たまたま』女装も似合う運命だったんだ!!
    それでいて『たまたま』女装を生かせるような人生を歩んでいるだけなんだぞ!!

    神様なんて奴が本当にいるのだとしたら、そいつにうんと感謝するんだな!!

    …まあ、忍務は忍務だ。気を付けて行けよ。」

仙蔵「あぁ…失敗などするものか。」

のどかな農道を通って、街の方向へと向かう。
今日はいい天気だ。
確かに、神様というものがいたら、こんな時は感謝もしたくなるだろう。
雨の日には火薬はしけるし、女装では動きづらい。
髪の毛もうまくまとまらない。スタンドも使いにくくなる。

…あれから、仙蔵は自分自身の力と向き合い、制御する術を身に着けた。
予想通り、成長し続けた力は強大で、普段の生活には使えない。
だが、努力した結果、攻撃の規模を調節したり、勝手に発動しないようにすることができるようになった。
おまけに、振り向きざまに顔面に当てるなど、くだらない技を使うこともできるようになった。
…もっとも、そんな技を使うのは、気心知れた同室者だけだが…。

仙蔵(こういう力を与えられた運命なのだからな。
   そこから逃げても眼をそむけても、負けの人生しかない。

   普通の人生が良いとか、無難な人生が良いとかうらやましく思うこともあるが…。
   似合わない人生を送ることの方が、きっと不幸せだろう…。)

そのきっかけを与えてくれた文次郎だが…
彼もあの時点でそこまで達観していたのかと言われれば、疑問が残る。
なぜならあの時、一気に成長したのは彼もまた同じであったからだ。

仙蔵(…誰かさんに入れ知恵されたのかもしれんが…今となっては知らない方がよいだろう。
   きっと、あの人もまた、あの里の件ではつらかったのだ。)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


長屋から仙蔵の足音が去ったのを確認し、
文次郎は天井に声をかけた。

文次郎「…これで、よかったんですかね。一応、言われた通りのことを言いましたけど…。」

作法委員長「十分、十分。上出来だよ、文次郎。」


天井からひょこっと顔を出したのは六年生の作法委員長。
どうやら、文次郎に入れ知恵したのはこの飄々とした先輩だったらしい。


作法委員長「あの子はねぇ~。おそらく私から言ってもきっと自分を責め続けると思うんだよ。
      それでなくとも、答えの見えないような現実を見てしまった上に、
      力が暴走した結果、取り返しのつかないことをしてしまったんだ。


      別に仙蔵が悪いわけじゃない。そうしなければ、立花仙蔵という命とその人生がなくなってしまったんだ。
      そして、忍術学園に関わっている人間の命と人生が狂ってしまったかもしれないんだ。
      これはもう、誰が悪いとか正しいとかいう問題じゃない。
      けど、すでに結果として出てしまったものは消せやしないだろう?
      一生、心のどこかで問い続けることになるだろうよ…良い悪いは別としてね。
      
      それに、勘のいいあの子のことだ。
      気づかなくていいことまで、そのうち気づくだろう。
      そのときに、また今のように苦しむことになれば、もうこの世界にはいられない。
      私はそれはもったいないことと思うのだよ。
      人として大切な精神を持った人間というのは、なかなかいないからね。
      
      …また、いろんなことで悩ませるかもしれないけどさ、
      …その時は、仙蔵を…助けて、くれないか。」

文次郎「…当たり前…です…同室ですから…。」

普段、飄々としてつかみどころのないこの上級生から、なんだかただならぬ空気を感じて文次郎は言いよどんだ。

悲しげで、悔しくて…それでいて、自分たちを見守りたいと思っているような。

よくはわからなかった。だが、きっと、何かあるのだ。

文次郎は作法委員長の目をじっと見つめた。
周りの景色を、すべて冷静に映し出すような湖のような目だ。
あまりにはっきりとものを映しすぎて、なんとなく、悲しい言い伝えがある湖にも見える。
文次郎の視線に、何か気が付いたのか
作法委員長はこう言って、天井裏へと引っ込んでいった。

作法委員長「仙蔵を、よろしく頼むよ…文次郎。」

きっと、彼は最後まで何も言わない。


次の春、彼は去って行ったが、

本当に何も言わなかった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


授業も終わり、日も傾いてきた。
ここは六年長屋い組部屋。
文次郎は自室で、苦無の手入れをしていた。


だかだかだかだか


ばんっ!!


仙蔵「文次郎!!私はしばらく女装が絡む忍務はやらんぞーー!!!」

文次郎「はぁ?…今度はどうした?」

仙蔵「もう我慢ならん!!
   今日は女装してカステーラさんの護衛をしたのだがな!!
   そしたら同行していたカステーラさんの同僚からな!!
   『オー!!ジャッパニーズ・ゲイシャー!!チョウチョウサーン!!』とか言われたのだぞ!!
   誰が芸者だ!!蝶々夫人だ!!そんな年増に見えるのか!?」

文次郎「………。」

こりゃまた面倒なことになりそうだ…。
そう思う文次郎の前で…自称・可憐な少女は…しばらくすごい剣幕で女装は嫌だとごね続けるのであった。


  *END*


=============================================

仙蔵 スタンド:サホー・サラスト
   (仙蔵の髪の毛を実態としたスタンド。普段は、『振り向きざまにわざと顔面に当てて地味に痛い攻撃』ができる。
    基本的に仙蔵がやる気を出さないと、地味な攻撃しかできないため、いまだに実力がわからない。が、
    『お前に予備はない』というセリフとともに必殺技が繰り出され、それを見たものは帰ってこれないという噂がある。
    厳禁後にはしばらく使い物にならない。)

文次郎 スタンド:コウニン・カイケイシ
   (100キロそろばんを両手に持ち、2本のクナイを頭に角のようにつけた文次郎の姿をしている。
    必殺技は、100キロそろばんを高速で相手に打ち込む『ギンギンラッシュ』ラッシュ時の掛け声は『ギンギンギンギン』
    小平太のハカイシンには劣るが、パワーとスピードのあるスタンド。そのほか、『炎の予算会議』『決算明けの朝』など、技のバリエーションが多い。
    倒しても、その夜から毎晩のように小型の霊体が枕元に立ち続け、『1円合わない!!ギンギン!!1円合わない!!ギンギン!!』とうるさい。)

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2012/01/22 ♪忍たま小説♪ Trackback() Comment(0)

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