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2025/01/09

15歳のバレンタイン事情

≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
 あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫

☆我が家設定
 ・原作終了後なのに、みんな生きてる。
 ・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
 ・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
 ・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
 ・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」


=============================================

≪ブチャ←トリです。バレンタインネタです。
 特にやましいことはありませんが、甘さも何もありません。
 むしろブチャラティとDIOの感覚がちょっとズレてます。
 まさに『子供の話題についていけない父親』。
 そんなブチャラティとDIOなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫

=============================================

ブチャ「トリッシュ、来てたのか?」
トリ「ブチャラティ!!」

ここはジョルノの執務室。
かわいいお客様が来ているというので来てみれば…。
今は平和に、普通の高校生として暮らしているトリッシュがいた。

お互い久しぶりに会うということもあり、どうも話が弾んでいたようだ。
いつもは『ボス』としての表情しかみせないジョルノだが、
普通の高校生の顔をしている。
よほど楽しく話し込んでいたのだろう。

ジョルノに一通り仕事の報告し、ブチャラティはトリッシュに声をかけた。

ブチャ「トリッシュ。君に渡したいものがあるんだ。」
トリ「え?…なにかしら。」

かわいらしい包みを差し出すブチャラティ。

ブチャ「これだ。気に入ってもらえるといいが…。」
トリ「ありがとう!開けてみてもいいかしら?」
ブチャ「あぁ、いいぞ。」

包みを受け取り、丁寧に開けていくトリッシュ。
中から現れたものは、つぶらな瞳にふわふわボディのくまのぬいぐるみだった。

トリ「これ…。」
ブチャ「ナランチャから、トリッシュがダッ○ィーを欲しがっていると聞いたものでな。」
ジョル「……。」

トリ「…ありがとう、ブチャラティ!
   大事にするわ。」
ブチャ「そうか、気に入ってもらえたようで、何よりだ。
    ダッ○ィーも、君のような女の子に気に入ってもらえて、幸せ者だな。」

仕事があるから、俺はこれで。ゆっくりしていくといい。
そう言い残し、ブチャラティは部屋を後にした。

ブチャラティが去った後、ジョルノはおもむろに口を開いた。

ジョル「トリッシュ、僕にとやかく言う資格はないと思ってるんですがね、お節介と思って聞いてください。

    あなたはそれで満足なんですか?」

トリ「…えぇ、十分満足してるわ。」


トリッシュは腕の中のぬいぐるみを、大切そうになでている。
それを見るジョルノは、反対にちょっと困ったような顔になっていく…。


ジョル「いいんですか?
    それどう見てもリラッ○マでしょう?」

トリ「いいの。
   ブチャラティがくれたんだから、ダッ○ィーでなくともうれしいわ。」

ジョル「まあ、トリッシュがいいというならいいんですが…僕としてはちょっと気になって…。

    ブチャラティは鋭い観察眼と冷静な判断力があり、とても頼りがいのある人ですが…。
    少し…ズレているところがありましてね…。
    特に日用品のチョイスはちょっと微妙な気がします…。」

トリ「それは…。
   でも、そんなこと大きな問題じゃないと思うんだけど…。」

ジョル「知りませんよ。
    結婚後、お醤油切らしてたから買ってきてと頼んだら、
    お徳用めんつゆ買ってきた
ってなことになりかねませんよ。」

トリ「…。」

ジョル「このあいだもね、
    『資生堂のTSUBAKIが安く買えた!!』って、よろこんで帰ってきたんですよ。
    『シャンプーもリンスも100円で買えるんだな。いつもの店で買うと高いのに…。』
     なんていうので、嫌な予感がして…パッケージ見てみたら、
    『椿のエッセンス入りシャンプー&リンス』なんて書いてましてね…。
    念のため、店の袋を確認したら…案の定、ダ○ソーでした…。」

トリ「……。」

ジョル「だからね、トリッシュがバレンタインにチョコを渡したとしても、その気持ちに気づくかどうか…。
    ブチャラティのことだから、はっきり言葉にして言ったとしても、無下に断ることはないとは思いますが…。

    何も言わないと『いつもお世話になってる人に感謝をこめて』の意味にとられると思うんですよ。
    大体あの人、毎年のように子供からお年寄りまで、いろんな人からチョコもらってるみたいですしね。」

トリ「…大丈夫よ…。」

ジョル「おや、何か作戦でもあるんですか?」

トリ「作戦…と言えるのかしらね?
   とりあえず、今年のバレンタインは普通に渡そうと思うの。
   それで、他の人と同じように『感謝』の意味だととられても、別に気にしないわ。
    

  
   まあ…いくらなんでも今の私とお付き合いなんて、向こうも考えてないと思うわ。
   まだ、向こうにとっては子供だしね…。
   というか、20歳の成人男性が15歳の、去年まで義務教育の女の子に手を出す方が、いろいろ問題よ…。
   
   そうね…18のバレンタインに何かアクションを起こそうかな?
   それまでに自分を磨いていれば、私だって、18ぐらいになればきっと素敵なレディになってるはずよ?
   ずっと見ていてもらう中で、女性として意識してもらうよう努力すれば、きっとチャンスはあるわ。

   …長期戦と思えば、今は子供だなんて思われてても全然気にならないわ。」

ジョル「強いですねぇ…トリッシュは。
    長期戦ですか…僕もその覚悟を見習わなければなりませんね。」

トリ「ジョルノにも気になる人がいるの?」

ジョル「いいえ。今のところは。
    ただ、『ボス』としていろいろ思うところがあったので…。
    3年後…18歳…僕もそのころには、こうありたいという夢があるので…。


    それはそうと、チョコを買いに行くときには僕も誘ってくださいね。
    なかなか、男一人では買いに行きづらいですから。」

トリ「??誰かにあげるの?」

ジョル「えぇ。パードレに。
    ずっと離れて暮らしてましたしね。
    『いつもお世話になってるから』というよりは…
    『僕に才能を与えてくれてありがとう』といったところでしょうか?」

トリ「才能?」

ジョル「僕が今、こうして『ボス』をやっていられるのも、みんなが支えてくれているからなんですが、
    それには、『人の上に立つ者の才能』が必要なんだそうです。
    それがあったからこそ、こんな年端の行かない僕でも、みんな支えてくれているんだと思っています。


    ミスタによると、これは持って生まれた才能らしいので…きっとパードレが少し分けてくれたんだと思います。
    パードレも、褒められたもんじゃないですが、昔はある意味『一国一城の主』のような立場でしたからね。
    良し悪しはあるとしても…あれほどカリスマ性があり、人をひきつけ、まとめ上げるということはなかなかできることではありません。
    それに、祖父の遺伝子を受け継がなかったことも感謝してます…。。」

トリ「??」

ジョル「…父方の祖父は…才能も何もなかったろくでなしの上に、ブッサイクだったみたいなんでね…。
    パードレの代で遺伝子ストップしててよかったと思ってますよ。
    隔世遺伝なんて嫌ですからね…特に顔。」

トリ「…。」

ジョル「それに、たまには女の子と一緒に買い物してみたいんですよ。
    パードレとは夜にコンビニぐらいしか行けないし、
    あの人と行くと、いつの間にかカゴに大量のお菓子入れてて困るんです。」

トリ「お菓子って…なんだかかわいらしいお父さんね。
   さっきの話からは想像できないわ。」

ジョル「いや、かわいらしくなんかありませんよ。
    僕のパードレはね、昔は世界征服なんて大それたこと考えてたみたいなんですけど、
    家事はてんでダメだし、一般常識的なことはさっぱりなんですよ。

    この間も、パードレが日本に旅行行きたい!!なんて言うので、どこに行きたいのか聞いたんです。
    そしたら、『六本木の歌舞伎町に行ってみたい!!』なんて言いましてね…。
    歌舞伎町は六本木にはないんだって必死に止めたところなんです。」

トリ「あははっ!!」

ジョル「あ、笑いましたね、トリッシュ。
    いいですよ。トリッシュがブチャラティと結婚して、
    醤油の代わりにめんつゆ買ってきたときには、
    僕も思いっきり笑わせてもらいますから!!」

トリ「まあ!!そんなことないように、ちゃんと躾けるわ。」

ジョル「仮にもうちの幹部である人を『躾ける』ですか?
    これはこれは…案外僕よりも『ボス』の才能があるんじゃないんですか?」

15歳の二人が、楽しそうに笑いあっている。
この二人なら、お互いの夢をきっとかなえることだろう。
3年後、いったいどうなっているのか…。

南イタリアの暖かい冬の光が、外から差し込んでくる。
そのなかできらきらと笑いあう、少年と少女は、
何よりも『希望』という言葉が似合っていた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

その数日後、ジョルノの携帯に一本の電話が入った。

それは、
単身日本に来たものの、東京駅で迷子になり、
挙句、駅員さんに『六本木の歌舞伎町って、どっち行ったらいいですか~?』
なんて聞いてる父親を迎えに来てほしいという、国際電話だった…。

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2012/02/11 *jogio小説* Trackback() Comment(0)

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