[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
- Newer : 身近な試練~己との戦い~
- Older : 【六いの奇妙なRKRN その5】
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
=============================================
≪ブチャ←トリです。バレンタインネタです。
特にやましいことはありませんが、甘さも何もありません。
むしろブチャラティとDIOの感覚がちょっとズレてます。
まさに『子供の話題についていけない父親』。
そんなブチャラティとDIOなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
=============================================
ブチャ「トリッシュ、来てたのか?」
トリ「ブチャラティ!!」
ここはジョルノの執務室。
かわいいお客様が来ているというので来てみれば…。
今は平和に、普通の高校生として暮らしているトリッシュがいた。
お互い久しぶりに会うということもあり、どうも話が弾んでいたようだ。
いつもは『ボス』としての表情しかみせないジョルノだが、
普通の高校生の顔をしている。
よほど楽しく話し込んでいたのだろう。
ジョルノに一通り仕事の報告し、ブチャラティはトリッシュに声をかけた。
ブチャ「トリッシュ。君に渡したいものがあるんだ。」
トリ「え?…なにかしら。」
かわいらしい包みを差し出すブチャラティ。
ブチャ「これだ。気に入ってもらえるといいが…。」
トリ「ありがとう!開けてみてもいいかしら?」
ブチャ「あぁ、いいぞ。」
包みを受け取り、丁寧に開けていくトリッシュ。
中から現れたものは、つぶらな瞳にふわふわボディのくまのぬいぐるみだった。
トリ「これ…。」
ブチャ「ナランチャから、トリッシュがダッ○ィーを欲しがっていると聞いたものでな。」
ジョル「……。」
トリ「…ありがとう、ブチャラティ!
大事にするわ。」
ブチャ「そうか、気に入ってもらえたようで、何よりだ。
ダッ○ィーも、君のような女の子に気に入ってもらえて、幸せ者だな。」
仕事があるから、俺はこれで。ゆっくりしていくといい。
そう言い残し、ブチャラティは部屋を後にした。
ブチャラティが去った後、ジョルノはおもむろに口を開いた。
ジョル「トリッシュ、僕にとやかく言う資格はないと思ってるんですがね、お節介と思って聞いてください。
あなたはそれで満足なんですか?」
トリ「…えぇ、十分満足してるわ。」
トリッシュは腕の中のぬいぐるみを、大切そうになでている。
それを見るジョルノは、反対にちょっと困ったような顔になっていく…。
ジョル「いいんですか?
それどう見てもリラッ○マでしょう?」
トリ「いいの。
ブチャラティがくれたんだから、ダッ○ィーでなくともうれしいわ。」
ジョル「まあ、トリッシュがいいというならいいんですが…僕としてはちょっと気になって…。
ブチャラティは鋭い観察眼と冷静な判断力があり、とても頼りがいのある人ですが…。
少し…ズレているところがありましてね…。
特に日用品のチョイスはちょっと微妙な気がします…。」
トリ「それは…。
でも、そんなこと大きな問題じゃないと思うんだけど…。」
ジョル「知りませんよ。
結婚後、お醤油切らしてたから買ってきてと頼んだら、
お徳用めんつゆ買ってきたってなことになりかねませんよ。」
トリ「…。」
ジョル「このあいだもね、
『資生堂のTSUBAKIが安く買えた!!』って、よろこんで帰ってきたんですよ。
『シャンプーもリンスも100円で買えるんだな。いつもの店で買うと高いのに…。』
なんていうので、嫌な予感がして…パッケージ見てみたら、
『椿のエッセンス入りシャンプー&リンス』なんて書いてましてね…。
念のため、店の袋を確認したら…案の定、ダ○ソーでした…。」
トリ「……。」
ジョル「だからね、トリッシュがバレンタインにチョコを渡したとしても、その気持ちに気づくかどうか…。
ブチャラティのことだから、はっきり言葉にして言ったとしても、無下に断ることはないとは思いますが…。
何も言わないと『いつもお世話になってる人に感謝をこめて』の意味にとられると思うんですよ。
大体あの人、毎年のように子供からお年寄りまで、いろんな人からチョコもらってるみたいですしね。」
トリ「…大丈夫よ…。」
ジョル「おや、何か作戦でもあるんですか?」
トリ「作戦…と言えるのかしらね?
とりあえず、今年のバレンタインは普通に渡そうと思うの。
それで、他の人と同じように『感謝』の意味だととられても、別に気にしないわ。
まあ…いくらなんでも今の私とお付き合いなんて、向こうも考えてないと思うわ。
まだ、向こうにとっては子供だしね…。
というか、20歳の成人男性が15歳の、去年まで義務教育の女の子に手を出す方が、いろいろ問題よ…。
そうね…18のバレンタインに何かアクションを起こそうかな?
それまでに自分を磨いていれば、私だって、18ぐらいになればきっと素敵なレディになってるはずよ?
ずっと見ていてもらう中で、女性として意識してもらうよう努力すれば、きっとチャンスはあるわ。
…長期戦と思えば、今は子供だなんて思われてても全然気にならないわ。」
ジョル「強いですねぇ…トリッシュは。
長期戦ですか…僕もその覚悟を見習わなければなりませんね。」
トリ「ジョルノにも気になる人がいるの?」
ジョル「いいえ。今のところは。
ただ、『ボス』としていろいろ思うところがあったので…。
3年後…18歳…僕もそのころには、こうありたいという夢があるので…。
それはそうと、チョコを買いに行くときには僕も誘ってくださいね。
なかなか、男一人では買いに行きづらいですから。」
トリ「??誰かにあげるの?」
ジョル「えぇ。パードレに。
ずっと離れて暮らしてましたしね。
『いつもお世話になってるから』というよりは…
『僕に才能を与えてくれてありがとう』といったところでしょうか?」
トリ「才能?」
ジョル「僕が今、こうして『ボス』をやっていられるのも、みんなが支えてくれているからなんですが、
それには、『人の上に立つ者の才能』が必要なんだそうです。
それがあったからこそ、こんな年端の行かない僕でも、みんな支えてくれているんだと思っています。
ミスタによると、これは持って生まれた才能らしいので…きっとパードレが少し分けてくれたんだと思います。
パードレも、褒められたもんじゃないですが、昔はある意味『一国一城の主』のような立場でしたからね。
良し悪しはあるとしても…あれほどカリスマ性があり、人をひきつけ、まとめ上げるということはなかなかできることではありません。
それに、祖父の遺伝子を受け継がなかったことも感謝してます…。。」
トリ「??」
ジョル「…父方の祖父は…才能も何もなかったろくでなしの上に、ブッサイクだったみたいなんでね…。
パードレの代で遺伝子ストップしててよかったと思ってますよ。
隔世遺伝なんて嫌ですからね…特に顔。」
トリ「…。」
ジョル「それに、たまには女の子と一緒に買い物してみたいんですよ。
パードレとは夜にコンビニぐらいしか行けないし、
あの人と行くと、いつの間にかカゴに大量のお菓子入れてて困るんです。」
トリ「お菓子って…なんだかかわいらしいお父さんね。
さっきの話からは想像できないわ。」
ジョル「いや、かわいらしくなんかありませんよ。
僕のパードレはね、昔は世界征服なんて大それたこと考えてたみたいなんですけど、
家事はてんでダメだし、一般常識的なことはさっぱりなんですよ。
この間も、パードレが日本に旅行行きたい!!なんて言うので、どこに行きたいのか聞いたんです。
そしたら、『六本木の歌舞伎町に行ってみたい!!』なんて言いましてね…。
歌舞伎町は六本木にはないんだって必死に止めたところなんです。」
トリ「あははっ!!」
ジョル「あ、笑いましたね、トリッシュ。
いいですよ。トリッシュがブチャラティと結婚して、
醤油の代わりにめんつゆ買ってきたときには、
僕も思いっきり笑わせてもらいますから!!」
トリ「まあ!!そんなことないように、ちゃんと躾けるわ。」
ジョル「仮にもうちの幹部である人を『躾ける』ですか?
これはこれは…案外僕よりも『ボス』の才能があるんじゃないんですか?」
15歳の二人が、楽しそうに笑いあっている。
この二人なら、お互いの夢をきっとかなえることだろう。
3年後、いったいどうなっているのか…。
南イタリアの暖かい冬の光が、外から差し込んでくる。
そのなかできらきらと笑いあう、少年と少女は、
何よりも『希望』という言葉が似合っていた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
その数日後、ジョルノの携帯に一本の電話が入った。
それは、
単身日本に来たものの、東京駅で迷子になり、
挙句、駅員さんに『六本木の歌舞伎町って、どっち行ったらいいですか~?』
なんて聞いてる父親を迎えに来てほしいという、国際電話だった…。
2012/02/11 *jogio小説* Trackback() Comment(0)
COMMENT
COMMENT FORM
TRACKBACK