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≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
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≪先日のバレンタインネタの続きです。
東京駅で迷子になったDIOをジョルノが迎えに来てます。
カッコイイDIO様はおりません。むしろ、世間知らずの困った父親。
ちなみにDIOのジョルノの呼び方は「ハルノ」です。
そんなDIOなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
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ここは羽田空港。国際線旅客ターミナル。
開港以来、日本最大かつ東京、首都圏を代表する空港だ。
大型連休や年末年始でもないので、旅行客は少ないが、それでもいつも多くの人々が行きかっている。
…その中に、ひときわ目立つ二人連れ…。
一人は、まだ幼さの残る金髪の少年。
そして、もう一人は…申し訳なさそうにその少年についていく金髪の大男。
…どうやら、若きパッショーネのボスは、直々に父親をお迎えに上がったようだ…。
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数日前、「六本木の歌舞伎町に行きたい!!」と駄々をこねていた父親は、
賢明な息子の忠告も聞かず、無断で国外へ飛び出し、あこがれの日本へとたどり着いた。
が、ここは海外。
見ず知らずの国で、言葉も通じず、下調べも満足にしていない、この親父。
さっそく目的地への行き方を見失った。
おろおろしてもしょうがないではないか!!
ということで、なんとなく人の流れについていったところ、東京駅に到着。
そしてやはり、なんとなく人の流れについていったところ、八重洲口に到着。
そして、
ここからどっちへ行ったら六本木の歌舞伎町に行けるのだ!?
と、駅員に聞いたという…。
…運よく、イタリア語のわかる人がおり、
どうも勘違いしてるらしいから保護者に連絡を取ったほうが良い、と判断され、
パスポートの連絡先に書いてあった、ジョルノの携帯に国際電話がかかってきた。
…というのが、今回の事件の概要である。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
当然、急に地球の裏側まで迷子を回収に来た息子の機嫌がいいわけはなく…
あわれ親父は「すまん~ハルノ~!」と言いながら、
ツカツカ歩く息子の後を必死で追っている。
こうなると、カリスマもへったくれもない。
ジョル「なんで!!八重洲口から!!徒歩で!!
六本木の歌舞伎町に行けると思ったんですか!!!
いろんな意味でたどり着きませんよ!
まったく!!イタリアから片道12時間かけて迎えに来てる僕の身にもなってください!」
DIO「すまん…なんとなく前の人についてったらな、『東京』という駅に着いたので安心していたのだ!
何はともあれ、日本の首都名がつく駅だ。ここの改札から出たら、なんとか行けるだろう!と考えてだな…。」
ジョル「その感覚が迷子になる原因だって、いつも言ってるでしょう!!
だいたい、県庁所在地とかの、大きな駅に行けば周囲になんでもあるから大丈夫☆っていう感覚は田舎の人の感覚です!!
首都圏では通じませんよ、そんな『のほほん主義』!!
東京駅周辺に、皇居もお台場も、東京デ○ズニーランドもあると思ったら大きな間違いです!!
…ってまたお土産買ったんですか?」
見れば、父親は日本語のロゴが入った紙袋を大事そうに持っている。
DIO「あぁ!!そうだが…。」
ジョル「!!Tシャツじゃないでしょうね!?
『海人Tシャツ』や『KYOTO☆どすえTシャツ』ならまだしも…
『関節技』とか、『人見知り』ってかいてあるTシャツ!
アレはだめですよ!
イタリアだから、まだ読める人が少ないけど、
わかる人から見たら、いい歳こいた大人が着るもんじゃないんです!!
完全なるネタTです!!
それに!!最近、ナランチャとミスタが着てるTシャツ!!あれなんですか!
あれもパードレのお土産でしょう!?」
DIO「ああ、二種類あったので二人に選んでもらったんだがな、
それぞれ『これがいい!!』と気に入ってくれたものだから…。」
ジョル「やっぱり!!
パードレ!!あれもネタTですよ!!
ナランチャのTシャツの『鬱』って漢字はね、『うつ』って意味です!
気分が落ち込むとか、精神的に不安定な状態のことですよ!!」
DIO[なんだとっ、正にナランチャには縁の無い言葉だな!」
ジョル「どうせナランチャのことですから、
なんか複雑でカクカクしててカッコイイ☆って思って着てるんでしょうけど…。
問題はミスタです!『屁と尻』ですよ!『へ と しり』っ!!」
DIO「なんだとっ!
『シンメトリーでデザイン性が高いな!』
なんて気に入ってくれたのだが…。」
ジョル「………。
はぁ…。」
困ったように、額に手をやるジョルノ。
本当にこの父親は…こういうとこに関しては、まるでダメだ。完全にズレている。
自分の親ではあるが…なんだか情けなくなってきた。
ジョル「フーゴも日本語には詳しくないから、注意しないでそのまま着せてるみたいですけど…。
任務のときにうっかり着てったらどうなると思います!?
敵に笑われますよ!バカ丸出しじゃないですか!
ひいてはパッショーネの体面にも傷が付きます!ナメられたら終わりですよ!!
…もうお土産はいりません。せいぜい温泉饅頭ぐらいにしてください!」
DIO「そ、そんなこと言わないでくれ…。
…私だって、お前が幼い頃を過ごした国を見てみたかったのだ!
それに今回のお土産は…ハルノ、お前に買ってきたんだ。
これはTシャツじゃない!漢字も一切入ってない!大丈夫だ!!」
必死に言い訳をする父親を、いぶかしげに見ながら、
ジョルノは念のため、こう聞いた。
ジョル「とりあえず、中身を聞いておきましょう…なんですか?」
DIO「膝掛けだ!今年の冬は特に寒いからな。
ハルノ…執務室は特に寒いだろう?これで、寒さをしのぐといい。
色も無難なグレーだ。
店員からも人気のオススメ商品だと聞いたのでな、ネタモノではなかろう。」
使ってくれ、ハルノ。
そういって包みを差し出す相手は…明らかに自分のことを思ってくれている。
『自分の欲しいもの』ではなく、『息子のもの』を真っ先に買ってくれた。
なんだかんだ言っても、自分たちは親子なのだ。
きっとどこに行っても、父親は息子を思うだろうし、
どんなに遠くとも、自分は迎えに行くことになるのだろう…。
ジョル「ありがとうございます、パードレ。
…大事に使いますね。」
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イタリアへ向かう飛行機の中、疲れたのかDIOはぐっすり眠っていた。
その寝顔を見、少し微笑むジョルノ。
さっそく父にもらった包みを開け、
そして…。
大変微妙な顔になった…。
父の愛情がこもったお土産。
それは、ゲゲゲの癒し系妖怪・ぬりかべの膝掛けであった。
*END*
2012/02/28 *jogio小説* Comment(0)
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