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毎日賑やかな忍術学園…。
今日も特別賑やかな声が響き渡っている。
留三郎「文次郎~~~~~~~~~~~!!
お前、また夜中に壁、壊したらしいな!!
夜中の不審なギンギンは控えろと言ったろう!!」
文次郎「変な表現すんな!!
忍者たる者、すべてが鍛練だ!
壁の補修も鍛錬の一つだと思え!!」
留三郎「開き直んな!直すこっちの身にもなってみろ!!
くらえっっ!!!!」
ぶんっ!!
文次郎「なんの!!トスッ!!」
どどどどどどどどどどどどどどどどど
「トスをされたらぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!」
小平太「アタァァァァーーーーーーーーーーーーック!!!!!!!!!!!!!!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
…閑話休題。
彦四郎「現場の庄左エ門さ~~ん!」
庄左エ門「はい、こちら現場の元・忍たま長屋前です。
えー…本日、六年生によって破壊された忍たま長屋の修復が、
用具委員を中心に行われております。」
留三郎「文次郎!お前がトスなんかするから!!」
文次郎「何だと!?もとはと言えばお前がボールをブン投げてきたから…」
作兵衛「先輩がた!モメてないで、とっとと作業進めてくださいよ!!」
庄左エ門「なお、七松先輩は中在家先輩直々に説教食らってる模様です。」
彦四郎「なるほど~。
しかし、忍たまの生活の場である長屋が使えないというのは、なかなか不便ですね~。
庄左エ門さん、復旧の見通しはいったいいつ頃になりますでしょうか?」
庄左エ門「はい、復旧の見通しですが、しばらくかかりそうな様子です。
総責任者のぺこた氏によりますと、
当初は
『可愛い長屋のペーパークラフト作ってらっしゃる方がいらっしゃって…
一目で気に入ちゃってさ~~。
紙への印刷は去年してたんだけどね~なかなか作る暇がなくて…。
とりあえずお盆休み中には出来上がるかな~?』
と述べておられましたが、
現在11月の上旬に入っており、かなりの遅れがみられます。」
彦四郎「なるほど、さっさと仕上げてもらいたいところですね!」
はい…すみません…。
というわけでやっと復旧(作製)しました、忍たま長屋です。
忍たま長屋は森本トモリさんからお借りしました。(掲載許可ありがとうございます!)
→http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=47142816
お盆のころに、とても可愛らしい忍たま長屋のペーパークラフトを発見しまして…ちっちゃい忍たま用に、その長屋を作っていたのですが…。
散々遅れて今に至ります。
アップにすると、本当の長屋みたい…
ところどころに見えるアラは、ぺこたの技術不足です…きれいに作れなくてすみません…。
復旧後の忍たまの様子は次回に続きます!!
>>NEXT
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
=============================================
≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
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リゾ「くっ…!!」
さっきまで優勢だった相手が、
額に手を当て、片膝をつき、体を支えている。
ナラ(なんだ…?いったい奴に何が―――)
注意深く相手の反応をうかがう…。
リゾ「やはり…だめか…散弾銃のように使うには…自分の血液だけでは…鉄分が少なすぎるっ!!」
ただの貧血か、リゾット。
ナラ「いやいやいや…ふつーに考えても、自分にもダメージ来るとわかんだろ!
自給自足にも限度あるわ!
ってか、あんたの技って、相手の鉄分利用するのがセオリーじゃなかったんかよ!!」
ゆっくりと身を起こすと、リゾットは低い声でナランチャに語りかけた。
リゾ「お前の所でもあるように、メンバーの喧嘩はうちでもよくあってな…。
その仲裁に能力を使っていたんだが…。
あんまりにもやりすぎると、メンバーがほぼ全員貧血になって働けないとか、よくあったのだ…。
幸い俺自身はなんとかなる…。だからこそ!体を張ってこの技を編み出したのだ!
メンバーの鉄分を消費させず!仲裁できる安全な方法をなっ!!」
バァァァァ~~~~ン!!
ナラ「…説明と効果音ありがとよ。
でも、それでいいのか?いい方法なのか?」
リゾ「やかましい!なんと言われようと俺の新技だ!
くらえ!『血戦境界~血の魔弾とカタストロフィー~』」
ナラ「うぉっ!!やめろぉ!!
ってか、技名だっせぇーーーーー!!!!」
と、叫んだところでぱったりと射撃が止まった。
また貧血か!?と思ったが、リゾットは腕をだらんと降ろしながらも、足はしっかりと立っている。
だが、目はうつろだ。
リゾ「…だっさい…。」
ようやく口から言葉がでた。
まだ目はうつろだ。
ナラ「お、おう…。
なんか変だぜ、その技名。
中二病みてーだし…。
俺だってつけねーよ!かっこわりぃ!!」
・・・・・・。
リゾ「ダサい!!変!!かっこ悪い!!
なんてことだ!!」
その場に膝からがくっと崩れ落ちるリゾット。
「中二病!三十路近くにもなって厨二病とは!!」と1人悶えている。
ナラ「え!?そんなショック??
というか、なんでそれでいけると思っちゃったの!?」
一通り悶えて、少し落ち着きを取り戻した、暗殺チームのリーダー。
うなだれながら立ち上がりこう答えた。
リゾ「いや、これはな…技名を披露した時に、ペッシに感想を聞いたのだがな…。
『うん…リーダー…それは…ヤバいと思うよ…。』としみじみ言われてな…。
それで決めたのだ!!」
ナラ「…いや、それダメだろ!!」
リゾ「なぜだ!?」
ナラ「『ヤバイ』ってことは、ダメだってことだろ!!
やめとけって意味で言ってたんだよ!!」
リゾ「何っ!?『ヤバイ』とは、褒め言葉ではなかったのか!?」
ナラ「な ん で だ よ !!
なんでそんなことになってんだよ!!!」
リゾ「…いや、メローネがよく飯時に『このボンゴレ・ビアンコ、ヤバイ!!うますぎ!!』と言ってるのを聞いてな…。
ギアッチョもこの前、『このビーズクッション、ヤベェーーー!!すげー癒されるぜぇーーーー!!!!!』
と新しいクッションのことを『ヤバイ!!ヤバイ!!』と連呼するもんだからな…。
うちではその日から、そのクッションは『ヤバイクッション』で通じるようになっているのだ!!」
どぉぉぉぉぉぉんん
…って、そんなこと効果音つけてドヤ顔で言うことでもないだろう、リゾット。
たまらず噴き出すナランチャ。
ナラ「ブハッ!!なんだそれ!!」
リゾ「おのれ!笑ったな!!
よくあるだろうが!!
どこの家庭にも、その家庭でしか通じない単語が!!」
ナラ「…いや、まあ、あるけどよ。
うちのチーム内でも、『テレビのリモコン取って』は『カチャカチャ取って』で通じるし…。」
リゾ「だろう!?
ちなみにうちのリモコンは『ピッピコ』だ!!」
おい、イタリアン・ギャング。なんだそのくだらない争いは。
とはいえ、くだらないが、スタンドの攻撃は通常通り。
破壊力まで落ちているわけではないので、うっかり喰らうわけにもいかない。
ナラ(特に…今の俺には不利だ。)
さっと体制を翻し、射程距離外へ全速力で走る。
後ろで構えるリゾットに、向かって、叫ぶ。
ナラ「連れがいるから、今日はひとまず逃げるわ!
ペッシにはよろしく言っといてくれ!!」
それだけ言い残して、ナランチャはダッシュで逃げた。
後ろから「この前、新刊が出たからな!返すときは一緒につけてやれ!」という声が聞こえたが…
多分ナランチャのことだから、きっと忘れるだろう。
>>NEXT
≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
あと、イタリアの風習や文化などいろいろ無視しております。訴えないで☆≫
☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
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≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
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ナラ「あぶねっ!」
間一髪のところでよけた。
当たったところを見ると、歩道に小さな穴が開いている。
パチンコ玉だ。
―――確実にオレを狙ってやがった!
ナラ「誰だ!」
リゾ「俺だ…。」
迫力あるセクシーポーズを決めながら、姿を現すのは…。
旧暗殺チームのリーダー・リゾットであった。
ちなみに効果音「ドドドドド」はもれなくついている。
ナラ「俺だ、じゃねーよ!相変わらず、そんなセクシーポーズして出てくるなよ!」
しかしそんなツッコみにも動ぜず、いつもの無表情な目ではなく、
アサシンの目を向けている。
リゾ「ナランチャ…俺はお前を許さない…意味は分かるな…。」
(ヤバイ…こいつは怒っている!
何が原因かは分からないが…こいつは確実に俺を攻撃してくる!)
後ろに少女をかばいながら、警戒の体制をとる。
その様子を応戦の合図と取ったのか、このモノクロアサシンの口から、その怒りの宣戦布告が切り出された。
リゾ「分からんなら、お前の記憶から引きずりだしてやろう…。
ナランチャ!お前、
ペッシから借りた漫画にココアこぼしてくれたそうだな!!
許さんぞ!!
あれはペッシの大のお気に入りだったんだ!!」
ナラ「そのことかよ!!
ってか、その件についてはちゃんと謝ったって!!
そのうち弁償するってペッシにも言ってあんだからさぁーー!!」
リゾ「ならばなぜすぐ弁償しない!?
もう1か月もたってるんだぞ!?」
ナラ「いや俺、今、学校行ってるからさ!!
その分、任される仕事少ないもんだから、給料も少ねーんだよ!!
今月も生活費だけでカツカツで、給料日まで買い食いできねーぐらいなんだって!!」
リゾ「問答無用!!」
今度は散弾銃のように玉が飛んできた。
うわーっと逃げている様は、まるでギャグ漫画のようだ。
…が、走っていると、フーゴとの距離がどんどん離れていく。
ナラ「おっそい!!速く走れ!!」
フーゴ「…! …っ! …よっ!」
もう声が聞き取れない。
元の低く通る声なら何とかなっただろうが、今のフーゴの声は細く高い。
ナラ(ダメだ!これじゃやられる!)
いったん止まり、走ってきたフーゴをキャッチ。
担ぎ上げて、そのまま塀から塀に飛びうつった。
塀の反対側に飛び降り、フーゴを抱き上げたまま全速力で走る。
後ろから、パシッピシッと乾いた音が追いかけてくる。
ナラ(なんでこんなちっさいんだよぉぉ!!
いつもだって俺より足遅いくせに…今はもっと遅いじゃねーか!
…ちっちゃいし、細いし、軽いし…。
たとえパチンコ玉でも、喰らったら危ないだろうがよぉぉぉ!!!)
が、この攻防戦に待ったをかけたのは、仕掛けていた方のリゾットだった。
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≪以下の文章は世界が一巡、二巡した後ぐらいのお話です。完全なる我が家設定です。
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☆我が家設定
・原作終了後なのに、みんな生きてる。
・でもジョルノがボスになってる、この不思議。
・そんでもって、親バカ・パードレと一緒に暮らしてる。
・他のみんなは幹部になってるんだな、トリッシュは時たま遊びに来るんだな。
・ナランチャ「俺は学校に通ってるぞー!!ジョジョー!!」
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≪フーゴ&ナランチャで、完全なるギャグです。
ジャンルは女体化・blになりますが、甘さや切ない恋心を求めてはいけません。
恋愛要素は限りなく皆無に近い微量です。
・フーゴが何らかの事情で女の子になります。かろうじてナラフーです。
・護衛も暗殺もみんな元気ですが、みんなおバカです。
・ナランチャは絶賛・思春期男子です。
・そしてうちのフーゴは母ちゃんです。
そんなナラフーなど認めん!!という方は、閲覧をお控えください。≫
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ギャング2人が早朝玄関掃除を済ませ、
それぞれ学校や仕事に向かった、その日の午後――
イタリア特有のカラッとした日差しの中、
フーゴは買い出しに行っていた。
と言っても、便箋と紅茶が切れていたため、気分転換に外出したというようなものだ。
出がけにアバッキオから「1人で大丈夫か?」と声をかけられたが、断った。
(別に外回りでも問題無いんだが…。)
自分に自覚のないこの美少女は、こうなってからいろいろ周りに気を遣われてるのに戸惑っている。
(別に僕は僕のままなのに…。)
見た目の問題だけではないと分かっていながらも、なぜか大事に大事にされるだけの自分にも違和感を感じていた。
(アバッキオやジョルノは冷静に体力・筋力が低くなった自分を心配してのことだろうが…。
ブチャラティは、なんか年頃の娘を心配するお父さん状態だ…。
それはともかく――
あのナランチャでさえ、様子がおかしい。
見慣れない僕の姿を見て、同様しているのだろうか…?)
そんな考え事をしている少女は、近づく黒い影には気づいていなかった。
………。
角を曲がった時、聞きなれた声で名前を呼ばれた。
ナラ「フーゴ!!」
フー「…! ナランチャ!」
見れば向かいの通りから手を振っている。
いつも通りの、にかっとした笑顔、学生らしくと新調した制服が年相応の男の子に見せていた。
そしてどう見ても、昨日喧嘩して飛び出していったことも忘れている…。
(どう見ても、高校生以外の何ものでもないな。
…いつものナランチャだ…。)
車が通り過ぎてから、こちら側へ駆け寄ってくるナランチャ。
ナランチャを待っていたローファーが、少し大きめの革靴と一緒に並んで歩きだす。
フー「今帰りですか?」
ナラ「うん!今日は早めに終わったからさ!」
フー「昨日は夜更かしせずにちゃんと寝ましたか?
ミスタと一緒に夜通しゲームとかしてなかったでしょうね?
遅刻はしませんでしたか?」
ナラ「母ちゃんかよ!!
昨日は、ミスタが眠いって言ってたからさっさと寝たよ!
ゲームはWiiが壊れてるからやれなかった!
ってか、こないだ事務所に持ってってテニスゲームやったら、
ブチャラティがスマッシュ打ったと同時に、リモコン吹っ飛ばして壊したんじゃねーか!!
あと!
ちゃんとハンカチちり紙持っていきました!
ジャージもほら!上下忘れずに持って帰ってきたよ!!」
フー「そうですか。なら良かったです。」
事務的な回答に、一瞬気まり悪そうな顔をして、頭をかくナランチャ。
(あ~…昨日のこと、まだ怒ってんのかな…。)
ナラ「…あ~昨日は、急に飛び出しってって悪かったよ…。
オレだっていろいろ言いたいことはあるけど、なんて言ったらいいかわかんなくてさ~。
ってか、なんでいっつも母ちゃんみたいなことばっかり言ってくるんだよ!」
ちなみに、フーゴ本人は昨日のことは露ほども気にしてない。
せいぜい、中学生になってこいつも反抗期に入ったんだな~ぐらいの感覚である。
事務的な回答になったのは、「ついでに洗剤買ってくりゃ良かった」と思い出していたからである。
フー「僕が世話焼かないと、君、かばん忘れて学校に行ってしまうんじゃないですか?
連絡帳に「カバン:忘れない」なんて書いてほしいんですか?」
ナラ「えぇぇぇ~~~~~!!!
そんなことばっかり言って世話焼きだから、そんな格好になったんじゃねーのぉぉぉ!?」
歩道のど真ん中で立ち止まり、ギャーギャー反論する高校生。
それをしり目にしながら、大卒ギャングは一向に気にしない。
フー「はいはい。君もこのまま事務所によるんでしょ。
さっさと歩かないと、ボスに『今日の紅茶は遅いですね…』って怒られますよ。」
ぷーっと膨れてフーゴのそばへ駆け…寄ろうとした瞬間、
空を切って、何かが飛んできた。
>>NEXT
《以下の文章は、兵太夫の妄想文です。
内容はひたすら妄想ですが、兵太夫の過去捏造・実家設定捏造などがあります。オリキャラ満載です。
特に回想部分は、子供の虐待に近い表現があり、人によっては気分を害するかもしれません。
そのそれに対する登場人物たちのアドバイスがありますが、あくまで素人の小説なので、肯定しないでください。
中二病的発言は、華麗にスルーしてください。お願いです。 もちろんご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》
=============================================
白い雪が次第に解け、ようやく野山や町が、本来の色を取り戻した頃。
兵太夫はある山に向かっていた。
隣には、同じく旅姿の萩乃がいる。
忍術学園に入ることが決まった後は速かった。
いつの間にか手続きがなされ、荷物がまとめられ、
母と過ごした城内から、与えられた城下の町屋へ移り、
山里の質素な平屋へと移された。
そこがこれからの我が家であり、萩乃だけが家族となった。
今は、これから6年間を過ごすところへと向かっている。
大きな門の前に、大きな看板が掲げられている。
門をたたく。
ドンドンという音が、今までの家や思い出、
全てから引き離す最後通告のように聞こえた。
ぎぃっと、くぐり戸が開く
自分はここから、この中に入らなければならないのだ。
「はーい、どなた~?」
のほほんとした、人のよさそうな青年だ。
「笹山家からまいりました。萩乃と申します。
入学の手続きにまいりました。」
「は~い、学園長からお聞きしています~。
では、ご案内しますので。入門表にサインを。」
(…ずいぶん、変わったところだなぁ…。)
今まで自分のいた、大人ばかりの静かで難しい話ばかりのところと違い、
自分と同じくらいの子どもたちの声がたくさんする。
しかも笑い声やはしゃいでいる声ばかりで、とても楽しそうだ。
時たま、何かが爆発する音まで聞こえる。
「あの…大丈夫なんでしょうか?
なにか大きな音が…」
萩乃が心配そうに聞く。
騒ぎ声に混じって、剣と剣が打ち合う音まで聞こえてくる。
「いいんです~。
怪我さえしなければ。なんでもやっていいんです。
それぞれ好きなことだったり、やりたいことやっていいのが当たり前って雰囲気なんです。
僕もへっぽこ事務員なんて言われてますけど、おかげさまでなんとかやっていけてますから~。」
(へっぽこなんて言われて…なんでこんなにのほほんとしてられるんだろう?)
そのまま世間話をしながら離れに案内した青年は、
中に向かって呼びかけた。
「学園長~入学希望のお客様で~す!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
学園長、と呼ばれた老人は、
どことなくいたずら好きそうに見えた。
「兵太夫、と申したかな?
お主は忍者になりたいかの?」
「僕は忍者になんかなりたくありません!」
「これっ!」
思わず萩乃が兵太夫の袖を引く。
――しまった。
半ば追い出されるように、城から出て、
でも自分は武士の息子ということが心の支えとなっていた。
とはいえ、この人にとっては何も関係ない。
そんな人に、意固地になっている自分の気持ちをぶつけたところで、
相手を怒らせるだけだ。
――怒られる!
身構えた次の瞬間、
「かっかっか!!」
目の前の老人は面白そうに、大きな声で笑った。
「よいよい。その意気じゃ。
そうでなくては、うちではやっていけん。」
ポカーンとして見つめ返すと、
「まずは一度、武士だの忍者だのは置いておきなさい。
ここにいるのは、兵太夫という一人の子供じゃ。
この学園にいるからには、子供として毎日元気に過ごしてもらわなきゃらん。
やりたいことをやって、友達もたくさん作っていっぱい遊びなさい。
まあ、それなりに勉強もするがな。
あとは毎日、食堂のおばちゃんのおいしいご飯を食べることじゃ。
お残しだけは許してもらえんから、注意するように。
守ってもらいたいのは、それだけじゃ。」
それから、学園での生活が始まった。
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