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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。 スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすら妄想ですが、雷蔵の過去捏造・竹谷の実家設定捏造などがあります。 特に雷蔵の回想部分は、いじめに近い表現があり、人によっては気分を害するかもしれません。 また、それに対する先輩たちのアドバイスがありますが、あくまで個人的な意見ですので、この主張が正しいというわけではありません。
中二病的発言もありますが、それは華麗にスルーしてください。お願いです。 もちろんご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》
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あれから、2年と少しが過ぎた。
彼らは背ものび、精神も磨かれ、大人へと次第に近づいていた。
昔の面影は残ってものの、後輩たちに慕われ尊敬される先輩へと成長した。
そして、この2年の間に様々な事情により同級生は一人、また一人と減っていった。
あるものは家業を継ぐために、そしてあるものは学業のレベルに追い付かないために…。
「死」という最悪の事態で去って行ったものがいないことが、木下先生の自慢であり、
唯一の救いだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そんなある日、雷蔵は学園長のお使いを頼まれた。
乱・きり・しんも用事があるとのことだったので、付添もかねて、みんなで街へ繰り出していた。
もちろん三郎も一緒である。
外出するのが久しぶりだったためか、もの珍しそうに、あちこちの店に目を輝かせる後輩たち。
買い食いしようとするのをやんわりと止めたりと、世話を焼きながら、目的の店へと向かっていった。
隣では三郎が、今年入った後輩達のかわいらしさと賢さをしきりに語っていた。
すると、不意に呼び止める声がした。
「雷蔵!三郎!」
雷蔵「?」
三郎「…?」
声を掻けた主は、かつての同級生だった。
雷蔵はもちろん覚えている。
腹いせ紛れに作兵衛を長った生徒だ。
あれから、彼はきちんと反省し、雷蔵や作兵衛に謝り、
同じ忍たまとして、切磋琢磨する仲間の一人となった。
そして4年生を終え5年生に上がる際に、家業を継ぐということで、学園を離れた。
今は、実家の老舗の紙屋で商いに専念している。
商売も板についてきたようで、きびきびと働いていると聞いていた。
そんな彼は、懐かしさでいっぱいといった笑顔を向けて、かつての級友2人に両手を振っている。
「久しぶりだなぁ!!今日はどうしたの?みんなで買い物かい?」
雷蔵「うん、学園長のお使いでね。」
「そうか~!うれしいなぁ、本当に久しぶりだ!!」
まるで子犬のようにはしゃいでいる。
ひととおり再会を喜んだあと、雷蔵と三郎の後ろの3人に気が付いた。
「ん?そっちの3人は?
今年の1年生かい?」
問われるように見つめられた3人が、いつものように元気よく挨拶する。
雷蔵「うん、今年の1年は組の子だよ。
今年のは組はね~…すごいよ。
忍術学園で起きるトラブルの九割が、1年は組か小松田さんが原因だなんて言われてるくらいだからね。
とにかく個性的な子の集まりでさ、だから付添もかねて一緒にきたんだ。」
「なるほどね。
どおりで、さっきから賑やかな声がするわけだ。
なんか聞き覚えがあると思って耳を澄ませたら、『四方八方~♪』って聞こえたからさ、
もしやと思ったら…当たりだったね。」
これを聞き、雷蔵は少し驚いた顔をした。
――この3人が元気よく歌いながら歩いてきたのは、街の入り口まで…。
家業に専念したとはいえ、学園で学んだことはしっかりと身についているんだね…。――
雷蔵が感心しつつ、考えを巡らせていると、
目の前の元・忍たまは、商人らしくお勧めの品を取り出し、目の前に広げだした。
「それはそうと、これ買っていかないか?
どうだい?けっこう良い和紙だろう?見た目もきれいだけど、質もいい。保存には最適さ。
雷蔵は運がいいよ!さっき届いたばかりでさ、君が一番初めのお客さんだよ。
写本用にも、図書委員の本の修復作業にも、うってつけの材質だと思うんだ。
お安くしとくよ。今日は再会記念日だからね!」
そう言いながら、にかっと明るい笑顔を向けられると、なんだか憎めないものだ。
かなわないなといったように、雷蔵も苦笑してそれに応える。
雷蔵「すっかり商売上手になったもんだねぇ。
これじゃ、さすがの僕でも迷えないよ。」
「迷う要素ないだろう?
親父にも一目置かれるこの目利きが選んだんだからさ!
そんで、特別サービスのこのお値段!
さて、あとはどこに悩むんだい??」
雷蔵「う~ん…僕は買いたいけど…。
でもいいのかい?お得意さんにお城の関係者もいるんだろう?」
「なに、結局は忍術学園の関係者が一番のお得意さんさ。
それに、一番使ってもらう機会が多いほど、人の役に立つんだ。
それが商売人冥利に尽きるってもんさ。」
そこまで言った彼は、ちょっとあたりを見回し、声をひそめた。
「…これは俺の愚痴だけどな、
お城に献上しても、密書なんかに使われたらって考えると…な…
こんなに良いもの使ってても、すぐに燃やされたんじゃ、一生懸命仕入れた方はたまったものじゃないし、
それなら、忍術学園の図書室の本になったほうがマシだね。」
雷蔵「…。」
「忍術学園の図書室の蔵書なら、戦に巻き込まれて焼かれる確率も低いだろうし、
たくさんの子の手習いや読書の勉強にもなる。
ひいては、子供は将来の財産だ。
俺もゆくゆくは自分の子供を通わせたい学校だしな。
手習いレベルぐらいまではしっかり学ばせたいと思ってるよ。」
雷蔵「…ゆくゆくは君の子供が読むとなれば…そりゃ、買わないわけにはいかないね…。」
ずいぶん気の早い話だけど、
そう言いながら、雷蔵は懐の財布と相談を始めた。
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