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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。 スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすら妄想ですが、雷蔵の過去捏造・竹谷の実家設定捏造などがあります。 特に雷蔵の回想部分は、いじめに近い表現があり、人によっては気分を害するかもしれません。 また、それに対する先輩たちのアドバイスがありますが、あくまで個人的な意見ですので、この主張が正しいというわけではありません。
中二病的発言もありますが、それは華麗にスルーしてください。お願いです。 もちろんご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》
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三郎「……というわけで…。
さっきのはちょっとした冗談だったんだが…。」
雷蔵「…#」
三郎「ごめん…。」
いまだに憮然とした表情の雷蔵の前で、ひたすらわびる。
こうなると、三郎はとことん雷蔵に頭が上がらない。
話の結論として、三郎本人はスタンドではない。
三郎本人にはスタンド能力はあるが、
性質上、誰かと一緒でないと発動しない。
それは三郎の本人の心に起因することなのだが…。
とりあえず、米つきバッタのように平謝りする三郎。
後にも先にも、こんな光景は見たことがない。
三郎「ちょっと早いエイプリル・フールということで…
勘弁してはもらえませんでしょうか?」
雷蔵「時と場合によって、言っていいことと悪いことがあるよ!!
あ~びっくりした。
縮んだ僕の寿命、返してもらえる!?」
…。
(なんだ、雷蔵に寿命をくれてやるくらいなら、お安い御用だ。)
三郎は、まだぷーっと怒ってる顔の雷蔵を見ながら、
少し安堵した笑みを浮かべた。
(こうは言っているが、雷蔵は自分の冗談を理解してくれたようだな…。)
三郎は達の悪いいたずらや冗談を繰り返している分、
その受け入れられることがいかに、難しいかをよく知っていた。
(親しい友人相手でも、本当のことを話すのには勇気がいる。
例えそれが、相手を楽しませようとした心から出た冗談であってもだ。)
相手がその冗談を自分の予想どうりに受け取ってくれた時はいいが…。
誤解を招いたときや不用意に傷つけてしまったときにはすぐ訂正しなければ、
そのヒビは次第に広がり、亀裂になっていく。
特に、この優しく思いやりのある友人との間には、少しのズレも作りたくはなかった。
たとえボタンの掛け違い程度の擦れ違いでも、万が一、それがその後の両者の進む道を分けてしまう原因になる可能性が1%でもある限り、
早めに掛け直しておきたかった。
それが、そのときは怒られ、呆れられたとしてもだ。
――― 雷蔵にだけは、私は正直でありたい。
あの時、三郎は雷蔵のためにスタンド・レッド・フォックスを使った。
そのレッド・フォックスが化けたのは…
火薬のプロフェッショナル・立花仙蔵。
怪我や致命傷になるほどではないが、お灸をすえるぐらいの絶妙な程度で火薬を扱えるのはこの人ぐらいだ。
それに…
あの時、三郎にその行動を起こさせたのは、他ならぬ雷蔵だ。
雷蔵は、あの瞬間、自分の心をはっきりと決めた。
(僕は…自分より強い力が怖い。悪い力が怖い。
でも一番怖いのは、その力に理不尽に屈してしまうことだ。
僕は、僕の大切な人たちの心をがっかりさせたくない、優しい人たちの心に無力感を感じさせたくない。
それには、理不尽な暴力に立ち向かう力と勇気がいる!!
僕は…最期の最期までだって、『優しい人間』でありたい!!)
言葉で考えていなくとも、その思いが怒りから痛いほど伝わってきた。
そして何より、雷蔵のその決心が、三郎にも大きな決断をさせた。
以前から、三郎は自分の能力を自分が納得できる人間とともに生きることに使いたいと考えていた。
それは、力が強いとか、そういうことではない。
強く優しい、人としての美しさ・人だからこその優しさを持った人間と共に生きたいと願っていた。
そして、それが雷蔵だと、今日はっきりと決めたのであった。
黙って自分の様子をうかがう三郎に、もう気が済んだのか、雷蔵はほっと息を吐いて静かに話し出した。
雷蔵「…本当はね…2人に助けてもらいたいなんて思っていたんだ…。
八左ヱ門と三郎に。
でもそれじゃ、これからも2人の影に隠れながら、様子をこっそりとうかがうような自分になってしまう。
そのことに…やっと気づいたんだ…。
自分の力で何とかしなければ…でもそう思っても、なかなか勇気が出なかったよ。
…きっと、僕の友達が八左ヱ門だけだったら、僕は守られることに甘えてしまっていたと思う。
三郎のように、僕の行動を見守りながら、ずっと信じてくれる人に気づくことも必要だったんだ…。
信じる心に甘えて、がっかりさせたり、僕と同じ無力感を味あわせてはいけない。
そうならないためには、僕自身の『正しいと思う姿』を決めることが必要だったんだ。
…長く…本当に長く、僕の成長を見守っていてくれたね。
ありがとう、三郎。」
静かに手を取る雷蔵。
その手をぎゅっと包むように、三郎は握り返した。
三郎「雷蔵、私はずぅっっっと君を見てきた。
私が思った通り、君は優しい、心の正しい人間だよ。
けどね、私と一緒にこれから歩いていくには、勇気が足りなかったんだ。今の今までね。
でも、君は自分の正義を、守るべきものをきちんと守る勇気を持てた。
これからは、もっと近くで、君と並んで歩んでいきたいんだ。」
静かにうなずく、同じ瞳。
もう迷いはない。
三郎「君が守るものを、私も守る。
君の正義に、私は共に在ろう。
不破雷蔵あるところに、鉢屋三郎はいるんだ。」
その日から、彼らは互いに互いを相棒として認め合い、共に長い道のりを、同じ荷をおうように歩き出した。
対等な力でぶつかったり支え合ったりしていく中で、次第に内面や信念・意思も互いに認めていくことになる。
のちに、彼らは『双忍』と呼ばれるようになるのだが…。
それにはもう少し、ゆっくり、
2人並んで歩いていく時間が必要となる。
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