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- Newer : 【二年生☆完成!!】
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。 スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。 内容はひたすら妄想ですが、雷蔵の過去捏造・竹谷の実家設定捏造などがあります。 特に雷蔵の回想部分は、いじめに近い表現があり、人によっては気分を害するかもしれません。 また、それに対する先輩たちのアドバイスがありますが、あくまで個人的な意見ですので、この主張が正しいというわけではありません。 中二病的発言もありますが、それは華麗にスルーしてください。お願いです。 もちろんご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》
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三郎は1年生をこの場面が見えないところに待たせ、黙ってこのやり取りを見つめていた。
今や浮浪人となった元・同級生は、去っていく雷蔵を憎々しげに睨んでいるが…
もう何も言ってこないだろう。
怒りで拳を震わせているが、雷蔵を殴れないことがよく分かっている。
殴れないのだ。
それをやってしまえば、自分は完全に人間として完全に雷蔵に敗北したことになると、さすがに分かっているようだ。
近づいてくる雷蔵と、見向きもされずその場に残される者。
それを眺めながら三郎は、ふと考える。
――人を見る目がなかったな。
ひたすらじっと耐え続けることができる強いものを、小心者と見下し嘲ることしかできなかった。
物事の本質を見極めるのは難しいが、それでも人間は人間らしい心があれば、
心の強さや優しさ、真の価値を知ることができる。
だが逆に、そのことを知ることや感じ取ることを怖がり、
自分よりより弱いものを物色し、強いものには目をそむけ、
表面だけで弱いものだ、格下だと決めつけて攻撃するのは一番卑怯なふるまいだ。
そんな人間は何ものにもなれない。
たとえ生き物として命を長らえても、きっと『人として生きる』ということの意味にたどり着くことはできないだろう。
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お待たせ。
そういって、いつものやわらかい笑顔を見せた雷蔵に
三郎は「じゃ、帰るか。」といっただけだった。
飴玉を預けて待たせていた1年生を促し、また帰り道を歩く。
3人は子供ながらに異変を感じとったのか、しばらく大人しかったが…
また元のように、にぎやかに歩き出した。
そんな下級生たちの会話に、変装しながらちゃちゃを入れる三郎。
穏やかないつもの光景を眺め、相棒のいたずらに一言入れながら、
雷蔵は何とはなしに、考えに耽っていた。
――仕返しとは言ったけれど…それでもまだ…。
恨む気持ちが消えるわけじゃない…。
昔、中在家先輩の前で大泣きした時のことを思えば、簡単に割り切れるものではない。
紙屋の彼にしても、完全に許すということは自分はできはしない。
いつまでも心のどこかに「憎い」という負の感情は残り続ける。
――でも…。
彼は、心から自分のやったことを悔いて、誤りをただそうとした。
ふと、抱えた和紙の包みを見る。
人の苦しみの中で、一番つらいと思い、苦しいと思い涙するものは、
自分が取り返しの利かない過ちを犯してしまったという意識だ。
本当はそうではないことができたのに、自分はやらなかった。出来なかった。
自分自身が「しまった」と思うことを振り返り、認めること――
これは本当につらい。
大抵の人間はなんとか言い訳を考えて、自分でそう認めまいとする。
しかし、だからこそ、
自分の行いを認めて、より良い行いをしたいと思い、改められるのは、
人だからこそできるのではないか。
正しい理性にしたがって行動することができる力がもともとなかったのならば、
どうして僕たちは、後悔して苦しむことなんてあるだろう?
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
雷蔵が、考えに耽っていたとき、
三郎は彼なりになりに雷蔵に気を遣い、
彼が思考する間、得意の変装で後輩たちの気を引いていた。
目の前には、すごいすごいと素直に感心する後輩たち。
さすがの三郎も素直な賞賛の嵐に照れてきたのか、
努力の結果さと、さらっと答えた。
しん「すごーい!」
乱「鉢屋先輩って「えらい人」なんですね!!」
きり「努力する人のはえらい人なんだって。土井先生が言ってました!」
――「えらい人」…か…。
無邪気な後輩の言葉に、ちょっと考えて、
三郎はこう答えた。
三郎「私は偉い人ではないよ。まあ、変装の天才だけどね。
……天才はそんな偉い人にはなりえないさ。
そうだねぇ…『偉い人』になれる人といったら、当たり前に人を思える人だと思うよ。
これから長い時間はかかるかもしれんが、そんな人が当たり前に生きられる世の中が来ると思う。
家柄や血筋じゃない、ただお互いを思える人々が、自分の力で世の中を動かせる日が来るのさ。
…たぶん、ものすごく長い時間の後だろうね。
でもその長い時間の中で、私がいるのは一瞬だけど、
流れをほんの少しでも良いものにしたいと思うから…こんなに頑張れるのさ。」
はっと気づいた時には、
3人はぽかーんとした顔をしていた。
突然、難しい話を聞いてしまったからだろう。
――自分の考えをぽろっと言ってしまったな…。
今日は雷蔵の考え癖に引き込まれすぎだ…。
乱「なんだか」
きり「よく」
しん「わかんな~い」
頭をぐるぐる混乱させている3人を見て、
ははっと声をあげて、三郎はおかしそうに笑った。
そして少しかがみ、小さな3人と目線を同じにして、
こう続けた
三郎「少し難しかったかな?
簡単に言うとね、人の嫌がることを平気でしたり、わざと傷つけて自分の方が偉いなんて勘違いしている人間は
本当の意味で偉くなれないということさ。
…本当に偉いと呼べる人間は、自分を良くしていこうと努力できる
強く優しい人間であるんだよ。」
ねえ、雷蔵?
そう問いかけられ、顔をあげた雷蔵は、
優しく、
明るい、
おおらかな笑顔で
大きく頷いた。
*END*
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雷蔵 (スタンドというよりむしろ)三郎
どこにいても召喚できる。
『不破雷蔵あるところ!鉢屋三郎ありさ!!』ですっ飛んでくる。
…が、たいていそばに引っ付いているので召喚する必要がない。
三郎 レッド・フォックス
人の影を踏むことによって、影を取り、その人に成りすますことができる。
三郎と違って、身長・体重・体系も変化する。
竹谷 なし
強いて言うなら、タケメン・スマイル
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