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2025/01/09

【5のろの奇妙なRKRN その2】

《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。 スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすら妄想ですが、雷蔵の過去捏造・竹谷の実家設定捏造などがあります。 特に雷蔵の回想部分は、いじめに近い表現があり、人によっては気分を害するかもしれません。 また、それに対する先輩たちのアドバイスがありますが、あくまで個人的な意見ですので、この主張が正しいというわけではありません。
中二病的発言もありますが、それは華麗にスルーしてください。お願いです。 もちろんご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》

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~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


……くすくすくす…
……ひそひそひそ…




まただ。



3年ろ組、教室前の廊下
クラスメイトが3,4人固まって、何か話している。

教室の窓側にいる雷蔵に、その内容は聞こえないが、
時々自分の方をちらちらと見てはバカにしたような笑いをしている。



まただ…。



いつからかはっきりとは分からないが、最近あのグループは何か自分の陰口を言っているようだ。
雷蔵は心底うんざりした。
大体、あのグループの奴とはあまり話したこともない。
クラスメイトではあるが、入学以来、特別仲がいいということもなく、
3年生に進級した今では、ほとんど会話らしい会話もしたことがなかった。

雷蔵(喧嘩したわけでもないし、僕の方は嫌いだとかそんなこと思ってないのに…。
   あの子たちの邪魔をしたわけでも、イタズラしたこともない…。
   どうして、なんとなく嫌な気持ちにさせるようなことをするんだろう…?)


『迷う』…から?


思い当たることといえば、自分の『迷い癖』くらいだ。
雷蔵は何を決めるのにも迷う。

毎食のメニュー
風呂の順番
手裏剣の投げ方

生活に関するものから毎日の授業まで、雷蔵が悩まず決められたことは少ない。
悩む分、時間もかかり、もたもたする。
チームで行う課題などでは、しばしば悩んで、同じチームの同級生に呆れられたりしたこともある。

1,2年生の頃はまだ先生たちもフォローしてくれたが、さすがに3年にもなると、注意されることが多くなった。
おそらくそこが、『とろい奴』とみられ、バカにされているのだろう。


…と、そう考えるが、あくまで雷蔵の推測だ。

コソコソ話している。にやにやとした笑いを浮かべながら、ちらちらこちらを見る。

これだけだ。
相手の行動は。

なんとなくは自分のことかと感じるが、
決定的に「自分の悪口を言われている」という証拠のようなものはない。

まだ11年と数か月しか生きていない雷蔵には、
どうしてそうなったのか、本当に自分の悪口なのか、どうやって解決すればいいのか、
なにも良い考えが思いつかなかった。

と、自分とそのグループの直線上に、ぬっと入り込んだものがいた。
竹谷八左ヱ門だ。
名前の通り、竹を割ったような性格のクラスメイトは、
悪口を言っているであろう同級生たちを、キッと見据え視線を逸らさない。

八左ヱ門の視線に居心地が悪くなったのか、見据えられた同級生たちはこそこそと去って行った。


竹谷「なんだよ、気分悪い奴らだな。
   言いたいことがあったら、はっきり言えよ。

   雷蔵もさ、嫌だと思ったら直接何か言ってやりゃいいんじゃないか?」

雷蔵「…一度、『何か僕に言いたいことでもあるの!?』って聞いてみたんだけど、
  『いや別に~』なんて言ってそそくさといなくなって…。
   確証はないし、曖昧な分、なかなか責める要素がなくて…。」

竹谷「う~ん…めんどくさい奴らだなぁ~。
   俺そういうやつ苦手だよ。
   大体、そういう奴と何かあるとさ、俺の方が頭にきて、先に手出しちゃうんだよな。
   そんで『八左ヱ門の方から、喧嘩売ってきた』なんて先生に言われて、俺が怒られるんだよな~。」

雷蔵「そうだよね…ああいう子たちは、なぜかそういうことをうまく乗り切るような、
   コツみたいなのを見る目があるというか…。巧妙なんだよね…。」

竹谷「卑怯なだけだと思うぜ!!
   だって、先生や先輩たちの前ではへこへこして、いい顔してるじゃないか!
   俺、そんな奴嫌いだ。仲良くなんかするもんか!」

雷蔵「八左ヱ門…でもあの子たちだって同じろ組の忍たまなんだよ?
   嫌だって言っても、これからもずっと一緒に勉強するんだし…。
   来年には協力して忍務をこなさなきゃならないんだよ?
   いろいろ好き嫌いはあっても、相手を全部嫌だなんていったら、いけないんじゃないかなぁ?」

竹谷「う~ん…そりゃあ、そうだけどさ…。」

三郎「でも、今の状態のままでいいってわけでもないだろう?」


いつのまにか、八左ヱ門の反対側に、自分と同じ顔がいた。
鉢屋三郎だ。


三郎「証拠がないとか、曖昧だとかはっきりしないにせよ、解決しなきゃあいけないことは確かだ。
   このままじゃ、だんだんとひどくなるぞ!
   特にああいう手合いの奴は、こちらが相手にしないとわかると、
   何をやってもいいと勘違いしてナメてかかってくるからな。

   それに、私のみたところじゃ、
   『はっきり不満を言わない、聞いても知らんぷり、
    自分たちからは解決しようと働きかける行動もない。』
   しかも雷蔵には、嫌われるようなことは思い当たらないんだろう?
   一方的な悪意じゃないか!!
   いくら同じクラスの仲間だって言ったって、許して良いことと悪いことがあるんじゃないか?」

雷蔵「そうはいっても…僕にも原因があることも考えられるんじゃないかな…。
   僕の『悩み癖』で、課題が終わるのが遅くなってみんなに迷惑かけたりすることもあったし…。
   もしかしたら、その積み重ねもあるんじゃないかなぁ…。」

三郎「雷蔵…私は迷惑だなんて思ってないぞ。」
竹谷「俺もだ!!」

雷蔵「でも…人の考えはそれぞれだから…みんながみんなそう思うわけじゃないよ…。
   とりあえず、様子を見てみるさ…。
   ごめんね二人とも。心配してくれてありがとう。」


だがそうは言ったものの…
雷蔵自身もこの判断が正しいのか、正直わからなかった。

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2012/10/13 ♪忍たま小説♪ Comment(0)

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