忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2025/01/09

【5のろの奇妙なRKRN その9】

《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。 スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすら妄想ですが、雷蔵の過去捏造・竹谷の実家設定捏造などがあります。 特に雷蔵の回想部分は、いじめに近い表現があり、人によっては気分を害するかもしれません。 また、それに対する先輩たちのアドバイスがありますが、あくまで個人的な意見ですので、この主張が正しいというわけではありません。
中二病的発言もありますが、それは華麗にスルーしてください。お願いです。 もちろんご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》

=============================================


タッタッタッタッ


廊下を毅然と歩く。

雷蔵はもう決めていた。
その決心は顔にはっきり出ているのだろう。
今、自分がどれだけ険しい顔をしているか…
すれ違う生徒たちの、はっと驚く顔を見れば十分わかる。


雷蔵「…。」


雷蔵は、言わなければならないと決心していた。
自分への侮辱と、作兵衛への暴力に対して、言ってやりたいことがたくさんあった。


雷蔵「……。」


今、教室にはいつも陰口を言っているグループがいる。
作兵衛を殴った奴もいる。


行かなければ!!


教室の入り口に立つ。
中からは、用のある同級生の声が聞こえる。


行かなければ!!


勢いよく戸をあけようとした。
…が、いざ実行しようとすると思うように足が進まない。

恐い

誰かと一緒に来てもらえばよかった…。
八左ヱ門がいたらどんなに心強かったろう。
三郎がいたらどんなに安心しただろう。


(恐くて勇気が出ない。
 恐さがなくなれば、勇気が出るのに…。)


ふと、作兵衛の顔が浮かぶ。

―――俺の生意気のせいで怪我したんですから、俺が片つけます。
   『あいつ自分じゃ勝てないから食満先輩連れてきた』なんて言われたら、悔しいですもん。



自分を強い口調で諭してくれた先輩の顔が浮かぶ。

――――自分がどういう人間でありたいか、よく考えるんだ。


優しく慰めてくれた、無愛想な先輩の顔。

―――――意見を周りに示すには、勇気がいる。
     その勇気を湧き起こすのは…ほかならぬ自分だ。



そして、自分と同じ顔。

――――――私は、これからも、いつだって雷蔵のそばにいるよ。



(…恐くて…恐くて勇気が出ないんじゃない!!

 恐れを知らないのは勇気じゃない!!
 恐れを腹にしっかり納めてから、出せるものこそ、勇気なんだ!!


 そして…僕には、何があろうと僕を信じてそばにいてくれる人がいる!!
 

がらっ


…つかつかつか



「…!」
「…?」


急に、まっすぐ自分たちを見、近づいてくる雷蔵を見て、
身に覚えのある者たちは固まった。

その者たちの前にたち、雷蔵ははっきりと言った。


雷蔵「君たちに言いたいことがある。
   僕に対する陰口や嫌がらせをやめろ!」

「…!!」
「……。」

雷蔵はある生徒の顔をきっと見る。
クラスの用具委員、作兵衛を殴った生徒だ。

雷蔵「それと、君は昨日、作兵衛を思いっきり殴ったね。
   ひどい怪我だったよ!
   作兵衛に謝ってこい!!」

「…っ。」

相手はふっと、気まずそうに眼をそらした。
言い逃れ出来ないとわかったのか、下を向いて黙っている。
…が、そのほかの者は不満げに抗議してきた。


「いや、下級生殴ったのはこいつだけどよ、俺はなんも関係ないじゃないか。」
「そうだよ、なんでこいつのせいで俺まで変な疑いかけられるんだ?」
「大体、俺はなんも言ってねーよ。陰口なんて…はっきり聞いたのかよ!!」

雷蔵「はっきり言ってないから証拠にならないなんて理屈はないぞ!!
   周りのみんなに聞いても、十中八九、僕の悪口だってわかる!
   お前たちは卑怯だ!
   自分勝手に人を傷つけて!しかも責任をとろうとしない!!卑怯だ!
   挙句、『俺は』『俺は』なんて、この期に及んで責任逃れか!?」

「だって、俺は関係ないだろ!!」

『俺は』
『関係ない』
だって?
きっ!と、そいつの方をきつく睨み付ける。

雷蔵「なんだよ!いつも一緒にいるわりには『俺たち』とは言わないんだな!!」

「うっ…。」
「…。」

1人、言葉に詰まる。
1人、うつむく。

が、あとの1人は構わず反撃してきた。

「言い方なんか関係ないだろ。
 そんなこと言ったら、お前だって人のこと偉そうに言えんのか?
 お前みたいなとろい奴、他の奴にムカつかれてると自分で思わねえのか?
 特に三郎なんか頭いいんだから、一応学級委員だからってお前と仲良くなんかしてても、腹ん中じゃどう思ってるかわかんないぜ!!」


――なんだとっ!!


がしっ!!


思わず、そいつの胸倉をつかんでいた。
腹の中から火柱が立つ。
大切な者を侮辱され、全身から炎が噴き出すようだ。


――こいつは許せない!!絶対に叩きのめす!!


思わず雷蔵は、そいつの胸倉をつかんで締め上げていた。


雷蔵「おいっ!!訂正しろ!!」

「なんだよ!苦しい!
 てめぇ!殴る気じゃねーだろーな!!」

雷蔵「三郎はお前なんかと違う!!
   お前に何が言える!!」

襟首を締め上げ、感情のままに壁に相手を思い切り打ちつける。

雷蔵「三郎はっ!!
   僕を信じてくれてる!!
   だから一緒にいる!!
   お前に同じことができるか!?

   僕がいるから、三郎もいてくれるんだ!!」


そう叫んだ時、

目の前が真っ赤な炎に包まれた。



>>NEXT

拍手[0回]

PR

2012/10/20 ♪忍たま小説♪ Comment(0)

COMMENT

COMMENT FORM

NAME
MAIL
WEB
TITLE
COMMENT
PASSWORD

カレンダー
 
12 2025/01 02
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
 
 
リンク
 
 
 
カテゴリー
 
 
 
本館入口
↓↓ 本館はこちらです。 ↓↓

 
 
 
カウンター
 
 
 
コガネモチ