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2025/01/09

【5のろの奇妙なRKRN その10】

《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。 スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすら妄想ですが、雷蔵の過去捏造・竹谷の実家設定捏造などがあります。 特に雷蔵の回想部分は、いじめに近い表現があり、人によっては気分を害するかもしれません。 また、それに対する先輩たちのアドバイスがありますが、あくまで個人的な意見ですので、この主張が正しいというわけではありません。
中二病的発言もありますが、それは華麗にスルーしてください。お願いです。 もちろんご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで☆》

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ごぉぉぉっっっ!!!!!!




焦げた。見事に焦げた。


真っ赤な炎が一瞬に来て去り、
あたりには真っ黒で、黒い煙がもくもくと漂っている。


雷蔵(???)


いったい何が起こったかわからない。
目の前にいた同級生たちは真っ黒になって気絶している。
自分は…無傷だ…。


三郎「心配ないよ。見た目は派手だけど、誰も死んでない。
   火傷してたとしてもそんなひどくない。すすがいっぱいついてるだけさ。」


いつの間にか、横にいたのは…。


雷蔵「!!」

三郎「雷蔵、よく頑張ったね。
   よく耐えて…よく勇気を出したと思うよ。」


が、当の雷蔵は真っ黒になった目の前の状況を心配していた。


雷蔵「…さ、さぶろう…?これ…大丈夫なの…?」

三郎「大丈夫だよ。誰も大きな怪我しちゃいないって。

   大体、許しておくわけにもいかなかっただろう?
   私もナメたこと言われて、個人的に許せなかったからな。」


そうだ…。
こいつらは自分にも、作兵衛にも謝らなかった。
挙句、みな言い逃れしようとし、
1人は三郎まで侮辱した。


三郎「…余計なことしたかな…。」

三郎が珍しく不安げな目で様子をうかがっている。
その表情に、雷蔵は穏やかだが、毅然とした声で答えた。

雷蔵「いや、三郎が来なかったら、僕が思いっきり殴ってたよ。
   それぐらい、許せなかった。

   言いたいことは言ったし、これで先生に怒られたとしても、何の後悔もないよ。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


それから、いろいろ大変だった。

その直後、騒ぎを聞きつけた先生方が駆けつけ、
案の定、2人は同級生たちと一緒に先生に注意を受けた。

しかし、事前に作兵衛の件が留三郎から伝わっていたらしく、雷蔵と三郎はその時の喧嘩について注意を受けたのみでそれ以上のお咎めはなかった。
反対に、同級生たちはさらにお説教を喰らうとみえ、その場に残るよう言い渡された。

職員室から、一足先に解放された雷蔵と三郎。
並んで廊下を歩く。


やっと緊張感から解放され、全身の力が抜ける。
今日は朝から同級生に話をつけると決心していたこともあり、力みっぱなしだった。

そういえば…。

ほっとしたと同時に、疑問がわいた。
雷蔵は歩きながら、隣の三郎に声をかけた。


雷蔵「そういえば、さっきのあの炎、どうやって出したの?
   かなり大きな炎だったけど…。
   立花先輩だったらともかく、僕らには扱いきれないような技だったじゃないか。
   またどんな仕掛け作ったのさ?」

三郎「それは、私自身の能力だよ。
   種も仕掛けもないさ。」

雷蔵「へっ??
   あれが??」

三郎「うん。
   それより雷蔵、君に良い知らせがあるんだ。」

雷蔵「? なに??」


ぴょんと、三郎は雷蔵の前にたち、
いたずらっぽく、
にっこりと笑いながら、
こう告げた。


三郎「おめでとう、雷蔵。
   今日から君もスタンド使いだ。」

雷蔵「えっ?」

三郎「実は私はスタンドだ。
   雷蔵、君のね。」


スタンド――?

中在家先輩のゴールデン・リヴァーが思い出された。

あんなものが自分にもあったのか?
しかも…三郎が??




いや、ちょっとまて。





あまりにも突飛すぎだろう。
それに理解が追い付かない。
それとも三郎お得意のたちの悪い冗談か?
いや、それにしちゃ冗談が過ぎる…。

ぐるぐると考えが頭をめぐる。
雷蔵は硬直したまま、自分と同じ顔を見つめた。


雷蔵「…。」

三郎「……。」


くるっ

急に回れ右する雷蔵。


雷蔵「………。
   …部屋帰って寝よう…。」


三郎「…。
   寝て起きても、夢じゃないよ…。」


振り返り、また無言で同じ顔を見つめる。


雷蔵「…。」

三郎「……。」


くるっ
また回れ右する雷蔵。


雷蔵「…じゃあ、医務室行ってくる…。」

三郎「まてまてまて!
   新野先生も、幻覚じゃないって言うと思うよ!!
   っていうか、そんなに嫌なのかい!?」

雷蔵「嫌だというより、理解がおっつかないよ!!
   大体今まで友達として一緒にいた人が、実はスタンドでしたなんて!!
   突飛すぎるだろ!?」

三郎「そんなこと言ったら、食満先輩なんかどうなるのさ。
   『メンコイ・ヨーグ』だぜ?」

雷蔵「あぁ~…。
   どこにいても、用具委員の後輩呼べるやつね…。
   大体はおやつの時間に、作兵衛呼ぶのにしか使ってないみたいだけど…。

   …って、そういう問題じゃない!!

   あれさ!
   これで!
   それだよ!!
   それでもって!!
   …えぇ~とぉぉ…。」

忙しなく身振り手振りしながら、しゃべる雷蔵。
誰が見ても明らかに混乱していた。

そして、そんな友人を見た三郎は…。
珍しく自分の言動に素直に反省した。

三郎「…。
   うん、ごめん。
   ほんと、ごめん。
   雷蔵、とりあえず、落ち着いて話そう…。」

あわあわし続ける雷蔵の手を引き、三郎は自分たちの長屋へ向かう。
ただでさえ迷い癖のある友人の思考回路をショートさせるには、十分すぎる一言だったらしい。

…この分じゃ、落ち着くまでしばらくかかりそうだ…。

雷蔵に対して、不用意な発言には気を付けようと、
つくづく身に染みて思った三郎であった。


>>NEXT

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2012/11/01 ♪忍たま小説♪ Comment(0)

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