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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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医務室を出、伊作は廊下を歩く。左近もそのあとについて歩く。
左近(…?)
不意に前を歩いていた伊作が振り返る。
驚いた左近の顔を見、伊作はにっこりと笑う。
そして左近の隣に並んで、歩きながら、
こう言った。
伊作「もし、ね。
何をしても失敗ばかりで、
頑張っても、努力をしても、
いつも必ず、最後の最後に悪いことが起きて
結局何も結果を残せない。
…もし、左近の人生がそんなことだらけだったら、どう思う?」
左近「…何もしたくなくなりますね…。頑張っても結局失敗するのがわかってたら、やる気が起きなくなっちゃいますよ。」
伊作「…僕のスタンドはね、生まれたときからいるんだ。
基本的に、僕自身が他人の痛みを感じて何かしてあげると、その分僕に返ってくるんだ。
悪い影響としてね。
きっと共感する力が強すぎて、他人の痛みや悲しみまで必要以上にしょい込んでしまうんだろうね。
その性格がスタンドに表れているんだと思うんだ。
今はある程度コントロールできるようになったからこのくらいで済んでるけど、
乱太郎や伏木蔵くらいの頃にはもっとひどかったんだ。
しかも大きくなるにつれて、他人に共感する力が強くなりすぎて、
それに比例して不運も大きくなっていった。
心配した両親は、自分でこの力をコントロールできるようにと忍術学園に入学させたわけだけど…。
そんな簡単にコントロールできるようになるわけじゃないし、かといって自分の性分も直せないからね、
大変だったんだ。」
左近「…。」
伊作「一番ひどいときは、本当に何をやってもダメだった。
頑張れば途中までうまくいくんだけど、最後の最後でダメになってしまう。
課題を済ませて一番に帰ってきたはずなのに、学園近くの塹壕に落ちて、結局最下位にになったりとかね。
その上、口下手でね~。
相手がどう思うかを必要以上に気にしてしまって、うまく伝えられずに誤解されたりして、
自分の気持ちや意見を押し込めるような癖がついてしまっていたんだ。
しまいには、頑張っても無駄なような気がしてきて…。
本当に何もかも投げ出したくなったよ。」
……。
廊下に、2人分の足音だけが響く。
伊作「でもそんな時、留三郎がね、言ってくれたんだ。
『お前はツイてないだけだ。そんなに不運で失敗するなら、俺に半分よこせ』
ってね。
そしたらどうしたわけか、本当に留三郎に不運が半分行ってしまって…。
結局、仲良く不運を半分こして過ごしてきたんだ。
当然、僕はいい気持ちはしないさね。
何度も謝ったよ。そしたら留三郎、こういったんだ。
『俺はかわいそうだと思ったから不運を半分くれって言ったわけじゃない。
同じ不運で俺は頑張ってるのに、お前が頑張れないなら、結局はお前が弱虫なんだ。』
『俺には言いたいことは何でも言え!!なんて言ったらいいかわかんないときは、とりあえず全部言え!!
喧嘩するときも、全力でやれ!!』
…ほんとに厳しいよね。
かわいそうだね~なんて同情される方が気は楽になるけど、
結局それじゃ、何の解決にもならなかったんだよ。
僕自身の成長が必要だったんだ。
己の境界線をしっかり守る勇気と、
困難に立ち向かう勇気がね、
必要だったんだよ。」
左近「…??」
伊作「まあ、今わからなくとも大丈夫だよ。
簡単に言うとね、留三郎は僕が唯一、気持ちや力を真っ向からぶつけられる相手なんだよ。」
左近「…はい。」
伊作「それに、留三郎にはもう、僕の不運はいってないはずだよ。
僕はもう、逃げないからね。」
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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緊張の糸を切った、『揺れ』。
それは遠くからわずかに聞こえた、『声』だった。
ーーーいけどんスパーーーーイク!!!!!
留三郎「右かぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
留三郎は、持ち前の運動神経で飛んできたボールを避けた。
留三郎(よしっ!!かわした!!!)
そして「この勝負、俺の勝ちだな!!」と宣言しようと、振り返った
そのとき
ゴン
…目の前にタンスの角があり、留三郎は頭を強打した。
留三郎「!!っ~~~~~~~!!」
あまりの痛さに思わず頭を抱えてうずくまると、
びりっ
…嫌な音とともに袴の尻部分が破けた。
留三郎「何ぃ!?」
破れたところを確認しようと振り返った瞬間、
ピキーン
…首の筋が攣(つ)った。
留三郎「うぉぉぉ!!!!!」
首を押さえ悶絶する留三郎。
運悪く足元にあった箱につまづき、
よろめいて尻もちをついた。
グサッ
…何か、尻に刺さった。
どうも運悪く、足元にあった箱はマキビシの箱だったようで、つまづいた拍子に中身をぶちまけたらしい。
さらに運悪く、マキビシは先ほど袴の破れた部分に、狙ったように刺さっている。
留三郎「いぃぃぃぃっっってぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」」
~~~~~~~~~~~ 間 ~~~~~~~~~~~~~~~
左近「…で、こういうわけですか…。」
伊作「こういうわけです…。」
医務室にはボロボロになり、うつぶせでウンウン唸っている留三郎。
その傍らには、心配そうに見つめる用具っ子1年生。
左近「まったく…六年生とはいえ…『フウンがつく』を出すなんて。しかもそもそもの原因がコーちゃん増殖計画って…。
そもそも食満先輩は『巻き込まれ不運』の可能性があるんですから、不運増量しないでくださいよ。
大体、けが人が出て手当するのは自分なんですよ、先輩。」
伊作「まあ、確かにそうなんだけどね。
あと、僕のスタンド名は『フウンがつく』じゃないから。『ゴッド・オブ・フウン』だから。
それに留三郎に対してはね、僕は必ず本気でぶつかっていくことにしているんだ。」
左近「?」
伊作は立ち上がり、医務室の障子をあけながら、左近に手招きする。
わけがわからないまま、左近もあとに続く。
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
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ブゥン…ブゥン…フゥン…
留三郎「…いつも思うけどな…その効果音なんとかなんないか?」
伊作「うるさいな!!」
伊作の後ろには、なんかぼやけたトイペの像が浮かんでいる。
そして ブゥン…ブゥン…フゥン… と空気が震えるような音がなっている。
何を隠そう、これが伊作のスタンド・『ゴッド・オブ・フウン』である。
伊作「だからあんまり出したく無いんだよ!!
形と言い、音と言い、もう完全にネタじゃないか!!
だいたいこれ出すと、相手はまず指さして爆笑するんだもん!!
やってらんないよ!!」
留三郎「…同情はするぞ…伊作。
だが!ここは俺も引けない!!
いくぞ!!『ハグミコイコーイ』!!」
伊作「くらえっ!!『”ウン”がつく』!!」
…。
留三郎「なんだ、警戒した割にはおかしな技名だな…。」
伊作「そうだろうか…”ウン”にもいろいろあることを知らないのかい?」
留三郎「『不運』…とでもいいたいのか?」
伊作「それもある…が、ウンはウンでもつくと一番嫌なもの…それはウン○だ!!」
留三郎「すげーやな技だな!!もうちょっと技名考えろよ!!」
伊作「これが一番(精神的に)恐怖を与える技名だったんだよ!!
それに!!君みたいなスタンドが低学年っていう奴には効果的なんだ!!」
は組っ子+用具っ子「「「「「「きゃーー!!えんがちょーーーーー!!!!!」」」」」」
案の定、集まりかけたは組のよい子たちと用具っ子たちは、一目散に逃げている。
留三郎「くそっ!!技を封じられたかっ!!!
しかし!俺自身には特にダメージはない!!
一番嫌な『ウン』もついてない!!
この勝負!俺の勝ちだ!伊作っ!!」
伊作「そうかな?僕の『ゴッド・オブ・フウン』を小学生の下ネタと考えないでもらいたいね。
というか、ホントに『ウン』なんかつけないよ。
そういったのは、よい子たちになるべく遠くに離れてほしかったからさ。
…今にわかるよ、留三郎…。」
留三郎「何っ!!」
見れば伊作の背後にあったトイペの像が消えている。
スタンドを解除したのか…?
いや、どこかに移動し続けているのだ。
…その証拠に、ブゥン…ブゥン…フゥン… という空気の唸りのような音が響いている…。
留三郎(そうだ…まだ終わっていない。
どこだ…どこにいる。
まだ攻撃の気配は感じられない…。
だが、確実に俺を狙っていることはわかる…。
落ち着け…よく考えるんだ。
そもそも伊作のスタンドはそれ自体が攻撃してくるわけではない。
運が悪いとしか言いようの無いことが、相手に起こるという能力だ。
つまり…いつも伊作の身に降りかかっている不運が…俺の身にも降りかかるということだ!!)
留三郎「……。」
全神経を研ぎ澄ます留三郎。
もし仮に、彼の緊張の糸が見えるのであれば、
きっと無数の糸が網の目のように四方八方に張り巡らされていることだろう。
獲物の羽音はもちろん、空気の揺れまで…少しの動きも逃さないような、蜘蛛の巣が。
その糸に少しでも触れたとき…一瞬で勝負が決まる。
長い長い沈黙の後…
空気が
揺れた。
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
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内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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どどどどどどどど こけっ! どどどどどどどど
ばっ!!
喜三太「食満先輩に何するのぉ~!!」
しんべヱ「食満先輩をいじめないで~!!」
平太(ひしっ…。)
かばうように前に2人、隠れるように後ろに1人…。なんかかわいい生き物たちが来た。
留三郎のスタンド…それは、かわいい用具委員会の1年生である。
くりくりおめめ、ぷにぷにほっぺ、無邪気な笑顔のそろった天使たち…。
さっそくきゃっきゃと大好きな先輩に話しかけている。
しんべヱ「先輩~だいじょうぶですかぁ~?」
留三郎「あぁ!大丈夫だぞ!お前たちが来てくれたからには百人力だ!!」
喜三太「さっき走ってくるときに平太が転んじゃったんですぅ~。」
留三郎「何っ!?怪我はないか?平太!!」
平太(こくっ)
留三郎「そうか、でもどこか痛かったらすぐに言うんだぞ?」
平太(こくこくっ)
よしよし…と平太の頭なでなでする留三郎。
周りにはぽや~んとした花が飛び、背景まで暖色系に輝いている。
伊作「くそっ!!留三郎のスタンドは戦意を喪失させるばかりか、留三郎本人を攻撃できないことにある!!
うっかり攻撃すれば『どうして食満先輩をいじめるの?』とつぶらな瞳に見つめられ、
自分は悪くなくともなぜか罪悪感に苛まれるという、やっかいなスタンドだ!!」
ひしっと留三郎にしがみつきながら、伊作を見つめる用具っ子1年生。
うるうるおめめ…
つぶらな瞳…
「食満先輩をいじめるな」オーラで必死に訴えている。
伊作「…いつも思うんだけどさ!!それホントに卑怯だよねっ!!!!」
留三郎「そんなことはない。俺の人徳が実体化したスタンドだ!」
伊作「うそつけ!!」
留三郎「なんだと!!おい、伊作!!このかわいい天使たちに攻撃されたくなかったら、コーちゃん増殖計画はあきらめろ!!」
伊作「断る!!コーちゃんにも家族は必要なんだ!!
コーちゃんを天涯孤独のままにさせておくなんて…留三郎っ!君は冷たい奴だ!!」
留三郎「なんだとっ!そんな作られた家族が、本当の家族の代わりになんてなるもんか!!
お前の考えは独善的だ!!そこにコーちゃんの意思があるとは思えん!!
もういい!お前とは意見が合わん!!
よし、みんな行くぞ!!攻撃対象は伊作だ!!
『用具委員☆しゅつど~う』」
喜三太・しんべヱ・平太「「「お~~~~!!!」」」
せーの!!
右手でぽかぽか♪
左手でぽかぽか♪
右手でぽかぽか♪
左手でぽかぽか♪
もひとつおまけに☆
右手でぽかぽか♪
左手でぽかぽか♪
まいったか☆
(えっへん♪)
伊作「うぅ…ダメージは少ないはずなのに…
なぜか『うわぁ~vやられたぁ~vv』と言って倒れなければならないような…そんな気になってくる…。」
留三郎「どうだ!参ったか!!(えっへん♪)」
伊作「いや…君がやると気持ち悪い。そもそも対象年齢から大幅に外れてるからね。」
留三郎「悪かったな!!たまには俺だって一緒に決め台詞を言ってみたい!!
…って、今はそんなことをいってるバヤイじゃない!!
伊作…まだ抵抗するというなら…俺は必殺技・『ハグミコイコーイ』を使わせてもらう!!
は組のよい子たちまで召喚されたくなかったら…大人しく観念するんだな…。」
伊作「…。」
伊作は留三郎から目を離さない。
その目は、勝負をあきらめた目ではない。
何かを覚悟した目だ。
伊作は少しかがんだ姿勢のまま、両手を水平に広げた。
伊作「観念する気はないよ…僕もスタンドで応戦させてもらう!!
本当は出したくなんかないけどね…。
出でよ!!『ゴッド・オブ・フウン』!!!!!!」
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《以下の文章は、『忍たまたちがもし、スタンドを使えたら』ということを前提に書かれた妄想文です。
スタンドを知らない方は「ジョジョ スタンド」でググってみてください。
内容はひたすらおバカですが、後半にシリアスめの伊作と留三郎の過去捏造があります。
ご本家様とは何ら関係ないばかりか縁もゆかりもございません。そして時代考証など完全に無視しております。訴えないで。》
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ある小春日和の昼下がり…。
六年長屋では険悪な雰囲気が漂っていた…。
その中心にいるのは…。
いつも仲の良いと定評のある六年は組の2人。
留三郎と伊作だ。
留三郎「どうやら、これ以上いっても無駄なようだな…。」
冷え切った空気の中、さらに冷気が漂うような視線でにらみ合う。
もう衝突はどうやっても避けられないようだ…。
伊作「それはこっちのセリフだよ…君がこんなに頑固だなんて
…そもそも分かり合えなかったようだね。」
留三郎「それこそこっちのセリフだ!!
コーちゃんをさらに増やすだと!!
分かり合えるか!!というか、分かってたまるか!!!」
伊作「どうせ大掃除するんでしょ!!その時に新しくスペース作って、そこにおけばいい話じゃないの!!」
留三郎「バカも休み休み言え!!今だってお前の怪しげな薬草だの動物の干物だのがぎっしりあるんだぞ!!
臭くてかなわん!!」
伊作「留三郎だって!!この一年間、アヒルがどれだけふえたかわかってんの!?
ときどきいつのまにか僕のスペースにまで転がってきてるの、
忘れたとは言わせないよ!!」
留三郎「う”っ…。」
至極くだらない…。
傍から見たら理由が至極くだらない。
だが、本人たちにとっては一大事。
そもそも事の起こりは、伊作が趣味の骨格標本・コーちゃんを増やしたいと言ってきたことにある。
買ってきたのか、その辺から拾ってきたのか、何をどうしたのか、
出所はさっぱりわからないが、伊作の愛情を一身に受け、ときどきカタカタいってるあの忍者服着たガイコツである。
伊作「普段用と観賞用と保存用にするんだよ。ちょうど3人だから、親子設定にしてもいいじゃない?」
留三郎「駄目だ!!家庭を持った骨格標本など、どこの都市伝説だ!!」
伊作「ぐっ…。」
今度は伊作が押し黙る番だった。
留三郎はここぞとばかりに己の主張をぶつける。
留三郎「と・に・か・く!!もう怪しいものは増やすな!!
第一、これ以上学園の七不思議を増やしたくない!!
『深夜のカタカタガイコツ』だけでたくさんだ!!」
伊作「そういう留三郎だって、『見つめるアヒル』の出所なんだからね!!」
留三郎「…。」
伊作「…。」
無言になる二人。
解決には程遠い。
黙っているが、二人ともこれはもう話し合いでは済まないということを知っている。
というより、くだらなすぎて話続けるほどにばかばかしいことに気づいている。
この戦いに終止符を打つには…実力行使しかない。
留三郎「お前にはとうとうこれを発動させなくては、わからんようだな…。」
伊作「まさか!あれを出すというのかい!!卑怯な!!!」
留三郎「そうさ、俺のスタンド…。奴らを召喚させてもらう!!!」
留三郎「来いっ!!『メンコイ・ヨーグ』!!!!!!」
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