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2025/01/09

紅葉の宿【番外編】

兵太夫小説…長かった!!
結局1年以上かかってました…。
あまりにも忍たまの世界観から遠ざかってしまったので、
ギャグ風味のものを…。

以下、「紅葉の宿」の番外編です。

=============================

空気がゆがんでいる…。

いや正確には、この息詰まるような雰囲気が、
目に見えない空気まで飴のようにぐにゃりとゆがめている。


仙蔵「さて…今回は私が指揮をとらせてもらう…。」

長屋の一室には、最上級生である六年生が全員集まり、
硬い表情で一枚の地図を囲んでいる。

次の実習は、ある城の支援だった。
中立的な忍術学園の立場では、基本的によっぽど「利益」や「理(ことわり)」がないかぎり、あまり深入

りしない。
かといって「縁」があるところも無視するわけにはいかない。
少しの「縁」があるため、本陣の後方支援をすることとなった。

これが今回の実習の概要だ。


仙蔵「言っておくが、忍務では判断を誤ると命を落とす。
   …事情はうすうす気づいていると思うが…私情は挟まず、意見を述べてほしい。」

文次郎「野戦では、数がものを言う。
    このたびの戦、打って出たら負けるだろう。」

小平太「支城の方はどう出る気なんだ?」

長次「基本的に有事の際には、本隊の応援が来るまで持ちこたえるつもりのようだ。
   大方の予想では、このままいけば持ちこたえられそうに思えるが…。
   相手が悪い。」

留三郎「万が一の時もある、ということだな…。」

伊作「ねぇ…この支城の方にも応援を送ることはできないのかな…?」

仙蔵「伊作、私情は挟むなと言ったはずだ。
   同情はしても、利のない行動はするな。」


「…。」


分かっていても、
どうしても感情が付いてこない。
とはいえ…。

仙蔵「まずは自分たちの身の安全と、忍術学園の後輩たちまで巻き込まないことが最優先事項だ。
   気の毒だとは思うが、私たちにも守るものがある。
   見ず知らずの者を助けた代わりに、無関係な身近な者たちを危険にさらすことはできん。」

伊作「分かった…ごめん。」

仙蔵「今、五年生が偵察に行っている。
   本当に総攻撃など、動きがあれば連絡があるはずだ。」






ピーーーーーー!!!!!





文次郎「うん?笛の音か!?
    今ピーっと…。」


六人の間に緊張が走る。
全身を耳にして、次の音を待つ…。






「燃料をいれてくださぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!」





仙蔵「やかましいわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


留三郎「いったい何の声だ??」


思わず部屋から飛び出す六人。
すると…



三治郎「燃料切れのお知らせです
兵太夫「ごめんなさ~いvv



からくりコンビの2人が、いい笑顔でからくり人形を支えている。
どうやら、また何か作って実験しているようだ。



三治郎「どうも音量を間違えちゃったようで~v」

兵太夫「しかもなぜか1分に1回ぐらい『燃料を入れてください』っていうんですよ~。
    ちゃんと燃料入っているのにさ~。
    プログラム間違ったかな?」



仙蔵「やかましい!!人が真面目な話してるときに、そんなもん持ってうろうろするな!!!」



兵太夫・三治郎「「は~~~~い」」


当のからくりコンビは、反省しているのしていないのか…
きゃっきゃと笑い合いながら、ロボットを台車に乗せて走り去っていく。

その後ろ姿を見て、仙蔵は額に手を当てた。

仙蔵「はぁ…まったくあいつらは…
   人の気も知らないで…。」

伊作「いいじゃない。それだけ何も知らないってことだよ…。」

長次「…変に耳に入れる前に、さっさと話をまとめてしまおう。」

小平太「そうだな!男六人、こんな辛気臭い顔して話し合ってるのも気詰まりだ!
    さっさと実習やって、気がかりな事は終わらせよう!」

仙蔵「そうだな…。」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

額を突き合わせながら、議論が進んでいる。

長次「…そろそろ、五年生が帰ってくるころだな…。」

仙蔵「うむ。この時間なら予定通りだ。
   異常なし、状況報告のみ、ということになるかな…。」



ドドドドドドドド


文次郎「なんだ?何か近づいてくるぞ!?」
小平太「なんか暴走してるみたいだな??」



ピーーーーーー!!!!!



「燃料をいれてくださぁぁぁぁぁぁぁぁいぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!」



長屋の壁を突き破って突進してきたのは、
暴走したからくりコンビのロボット。
どうやら自走式にしたら、さらに失敗したらしい。



仙蔵「や・か・ま・し・いわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」




仙蔵
怒りのあまり
焙烙火矢装備。


留三郎「やべぇ!仙蔵が怒髪天を突いたぞーーー!!」

文次郎「全員退避ーーーーー!!!!!!」


伊作・長次・小平太「「「 了解!!! 」」」




*END*

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2015/12/15 ♪忍たま小説♪ Comment(0)

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